年齢別!子どもの脳を育てる甘えさせ方

成田奈緒子

【10歳頃】こころ脳が成長!

◎他者から認められることで自己肯定感がアップ

自分や周りの人の立場を理解して判断し、思いやりのある行動をとることができるようになります。これは「こころ脳」が育ってきたからです。そして、自分が他者から認められ、受け入れられていると実感することで自己肯定感が高まり、自立と自律が進み ます。

◎つきはなさず、共感して安心させる

この時期は、本音は家族の前でしか言えません。「今日、学校に行きたくないなあ」と弱音を吐く時、子どもは行かなければならないことは百も承知で甘えています。「そうなんだ、行きたくないんだ」とまずは共感し、さりげなくスキンシップをとって安心させましょう。

◎「キレない子」にしないためにも正しい脳育てを

脳を育てるバランスと順番を間違えると、「こころ脳」の確立が遅れ、動物的な「キレる子」になりやすくなります。

思春期に困らないように、生活習慣の確立、言葉を出させる人との関わり、親子遊びで脳をしっかり刺激して、10歳以降に自分で考えて我慢ができる「こころ脳」を完成させましょう。

大切なのは「ありのまま」を認めること

子どもの脳はゆっくり育ちます。大人からみて「なぜ?」と思うことでも、その時期の脳の発達段階を考えれば、当たり前のことである場合も多いのです。早く、良く育てようと焦ると、思春期になって脳のバランスが崩れ、問題(不登校や暴力行轟など)を引き起こしかねません。

「甘えすぎでは」と思える子どもの行動も、その時期の脳の発達段階を知ることで、「こんなものよね」と余裕を持って対応できるようになるでしょう。

特に、小学校高学年になり「こころ脳」の完成時期に近づくと、子どもは、社会(学校)では理性的にふるまい始めますが、家庭ではまだまだわがままを言ったり甘えることも多いものです。

親は子どもの甘えをありのままに受け止めましょう。そして、うまく言葉をやり取りすることで、子どもの考えていることを引き出していければ最高です。

「わかってもらえた」と感じられると、子どもは自信をつけ、自立と自律が促されます。ご家庭で、ぜひ上手に子どもを甘えさせてください。