親が将来を制限している?..ビリギャル著者が確信した「成功する子の条件」

坪田信貴
2023.03.29 13:43 2023.03.23 16:15

失敗を重ねてこそわかる「当たり」パターン

挙手をする中学生

メディアに出るようになって以来、さまざまな分野の成功者といわれる方々にお会いする機会が増えてきました。そうした方々に話を伺って驚くのは、一見成功しているように見える人でも、実はたくさんの失敗をしているということです。

先日お会いした佐藤幹夫さんという方も、長年、NHKで演出家として大活躍されていた方ですが、実は左遷ばかりの人生だったといいます。

佐藤さんは大河ドラマ『太平記』『秀吉』など、さまざまなヒット作を生み出しましたが、実は手掛けた作品はほぼ大赤字だったそうで、大赤字を出す度に左遷され、また呼び戻され、また左遷され…の繰り返し。

でもこうして試行錯誤を重ねたからこそ、成功が生まれ、それによって周囲からの信頼感が生まれたのでしょう。ただ、この話で注意しなくてはならないのは、最初から「失敗してもいいや」では絶対にうまくいかないということです。

成功させるつもりだったけれど、結果的に失敗してしまった。そこで歯を食いしばり、次はどうしたら成功するだろうか、どう変えていけばいいのか必死で考えることで、新たな展望につながるのです。「運命の相手」だって「自分に合わない99人」と出会ってこそ、わかるのです。

失敗はネタと思えば儲けもの

学生

テレビ番組『東大王』などで有名になったクイズプレイヤーの伊沢拓司さんは、実は以前、運転免許の筆記試験に落ちたことがあるそうです。クイズ王と言われた伊沢さんが落ちるのは驚きですが、彼は「これでエピソードトークが買えたと思えば儲けものか」とブログに書いています。

かく言う僕も運転免許の筆記試験に、日本で1回、アメリカで1回落ちています。アメリカのときは、その前に日本で落ちた経験があったので、必死で英語で勉強しました。

ところが、結局日和って日本語で試験を受けることにしたのが大失敗! 昔の翻訳ソフトのように「左は直進である」などとまったく意味不明な翻訳文だったのです。結果、また落ちました。

こんな経験をしたことのある人はなかなかいないでしょう。誇りに思ってもいいかもしれません。

失敗をしたときはだれでも落ち込みます。でもへこんだままでいるのではなく、「いつかこれが笑えるネタになるように成功するぞ」と考え方を変えてみるのです。失敗の悔しさや恥ずかしさをなかったことにするのではなく、次にいかすのです。

やりたいことが見つからない君へ

やりたいことが見つからない君へ (小学館YouthBooks)
学年ビリのギャルが慶應大学に合格したように、方法を間違わなければ、誰だって必ず成長できる。うまくいった人を見て「もともと才能があったから」「地アタマがよかったから」と言うのは、自分があきらめる言い訳を探しているだけ。さあ、失敗上等、「できない理由」ではなく「やれる理由」探しから始めよう。