自分が間違っていても、意見を曲げません~子育て相談室
高橋愛子先生からのアドバイス
――まずあなたの話し方を見直すところから始めましょう
明るくて活発で、自分に自信があって、言いたいこともちゃんと主張できる、素晴らしいところをたくさんもっているお子さんですね。
利発で聡明な子でもあるはずなのに、注意しても一向によくならないとのこと。その理由のひとつは、お子さんの言動があなたの日頃の言動の物真似だからかもしれません。
子どもは大好きな人の真似をします。お母さんが大好きなら、あなたの口調、話し方、表情、雰囲気などをすべて真似します。
ですから今一度、普段の自分自身の口調や話し方を振り返ってみてください。そのうえで、名女優になったつもりで表情や口調、言葉遣いを意識して変えてみるのもひとつの方法ですよ。
◎「みんなの気持ちが離れちゃうのよ」
注意をする際は、ゆっくりとした低めのトーンで、温かい言葉を使って話しかけること、説得ではなく納得させる話し方が大切です。
「あなたはリーダーシップがあるし、素晴らしいところがたくさんあると思う」とたくさんほめ、「でもね、きつい口調や怖い声を出すとみんな嫌な思いをしてあなたから離れていくわ。お母さんはそれは寂しいし、もったいないと思う」と私(I=アイ)メッセージで伝えれば、きっとわかるはずです。
「こんなことしちゃだめ!」という言い方と、「こんなことしてほしくないわ」と優しく言うのと、どちらが言われて気持ちいいかをお子さん自身に体験させて「きつい言い方をしていると、みんながあなたと話したくなくなると思うよ」と具体的に伝えましょう。
「お母さんだってこう言っている」と言われたら、「注意してくれてありがとう」と、あなたのほうも直していけばよいのです。
大事なのは、直すところは表現の仕方だけ。心根を直す必要はありません。「元気で自信のある子に育ってありがたい」と思い、感謝して、お子さんの素晴らしさをつぶさないようにしてください。
まずはあなたが優しく温かく接していくように心がけていきましょう。そして、まだ完ぺきでなくても、お嬢さんに「あなたが人の気持ちをたくさん考えられるようになって、お母さん嬉しいわ!」と言い続けてあげてください。