算数ができる子は台所で育つ!
楽しみながら算数の力を身につけるには、台所でのお手伝いがもってこい!大迫ちあきさんの『算数ができる子の親がしていること』の一部をご紹介します。
【著者紹介】大迫ちあき(日本数学検定協会認定数学コーチャー&幼児さんすうエグゼクティブインストラクター)
子育てが一段落したあと、大手個別指導塾で中学受験の算数担当講師として10年勤務。多くの学習相談を受ける中で、子どもの勉強に悩むお母さんたちのフォローもしたいという思いから、2011年に独立。東京・恵比寿で未就学児から小学生対象の「幼児さんすうスクールSPICA」、中学生対象の「Total Learning School SPICA」を開講。未就学児対象「算数ワークショップ」も開いている。
台所には算数があふれている!
私たちの日常生活の中には算数がいっぱいあふれています。個数を数えたり、形に触れたり、重さや長さ、高さを測ったり、といったことを、ごく当たり前のこととしてやっていますよね。
たとえば台所。ここは「かず」「かたち」「りょう」を体験することができる素材の宝庫です。
お料理の手伝いをするとき、「じゃがいも3個取ってきてね」「冷蔵庫からトマト2個とキュウリ3本を持ってきてくれる?」などと声をかければ、「数え上げ」の練習ができます。
それから、お箸の用意。「お箸は2本でワンセットだよ。じゃあ、みんなの分を並べてくれる?」とお願いすれば、お父さんのお箸、お母さんのお箸と一生懸命並べてくれるでしょう。
年長さんや低学年の子なら、食材を使って足し算や引き算もできますね。
卵は1パック10個入りですから、まさに「10のかたまり」。「昨日5個使ったから、あといくつ残ってるかな?」と聞けば引き算の勉強にもなります。
箸置きをエプロンの左右のポケットに隠し、「右のポケットには3個入っています。じゃあ左のポケットにはいくつある?」や、「今日はカレーをつくるよ。使うのはじゃがいも3個とニンジン2本と玉ねぎ2個だよ。じゃあ、問題です。足すと全部でいくつになる?」など、クイズ形式で足し算・引き算の練習をしたりするのも楽しいと思います。
それから台所にはいろいろな形をしたものがたくさんありますし、野菜を切ると、切り口や切り方からさまざまな形が覚えられます。
長い大根を輪切りにしたら切り口は丸になる、玉ねぎを半分に切ると半円形になる、トマトは縦半分と横半分にしたときの形が違う……などなどいたくさん形を体験できます。
また、丸いボウル、四角いバット、円筒形の缶などもありますし、「大きいボウル取ってきて」「小さいボウル取ってきて」のように大きい・小さいを知ることもできます。
「急いでご飯つくらなくちゃいけないのに……」などと思わず、男の子も女の子も関係なく、ぜひお子さんに料理アシスタントして活躍してもらいましょう。働くお母さんは、台所仕事をお手伝いしてもらうことで、お子さんとのコミュニケーションタイムにもなりますよ。
『算数ができる子の親がしていること』
人気算数教室の講師が「折り紙でパズル遊びをする」「さんすう言葉を使う」など、楽しく遊ぶだけで自動的に子どもが算数好きになる魔法のコツを紹介します。難しいことは一切なし!子育てが楽しくなる一冊です。