親が選ぶ言葉で子どもはどう変わる?
親の言葉は「子どもの力」をどのように伸ばす?
「違う! なんでできないの!?」
「そうじゃない! こうでしょ!」
このように子どもを責めてしまったことはないでしょうか。実は、私は過去に、不器用な長男を追い詰めてしまったことがあります(反省)……。
私は、発達障害と診断された長男の子育てを経験しています。たとえばボタンかけを教えるとき、「ボタンの練習するよ」と伝えても、まったく反応せず、ボタンを見てもくれませんでした。
そこでまず、子どもの手をそっと押さえ、ボタンに触れさせて、「見て」と、ボタンを目で見てもらうことから始めました。
一方、次男は、ボタンかけの練習などしなくても、1人で器用にボタンをはめていたことに驚きました。
発達障害があってもなくても、不器用な子はいます。生まれもったものは、人それぞれ。その子に合わせて言葉がけをしていく必要があります。「できてあたりまえ」という考えは捨てましょう。
できないときは、「どうしたらわかるかな?」と、子どもの立場になって考えてみることが大切です。できないことに寄り添ってもらい、わかりやすい言葉がけをしてもらうことで、子どもは安心し、「挑戦してみよう」という気持ちになれるのです。
「子育ては自分育て」という言葉があります。もし、命令形や否定形オンパレードの言葉がけをしてしまっているとしたら、それは、自分自身にも「早く動け!」「そんなこともできないなんて、おまえはダメな親だ!」と無意識にダメ出しをしていることになります。
心にゆとりをもてない方は、忙しい中にも、リラックスすることや、心がホッとすることを生活に取り入れてみてください。
親が発する言葉が変化していけば、子どもには挑戦する心が芽生え、自らの力を伸ばしていきます。焦らず、少しずつ、できることから取り組んでいきましょう。