子どもの「ドリームサポーター」になろう! 夢を育む魔法の会話

石田勝紀(教育評論家)
2023.04.03 16:51 2023.04.03 16:51

ドリームキラーのケース

子どもの「ドリームサポーター」になろう! 夢を育む魔法の会話の画像2

子どもが夢らしい発言をしたときに、その子どもの夢を壊すような言動をすることがあります。

夢を壊すと同時に、希望も壊してしまう最悪のケースです。子どもが発言したときに、その考えについて否定的な意見を言われた場合、その考えを否定されたのか、自分の人格を否定されたのか、その区別がなかなかつきません。

仮に子どもが人格を否定されたと受け取ると、自分自身への希望も損なわれます。世の中に子どもの夢や希望を意図的に壊そうと思う親はいません。

しかし、無意識に壊している可能性が実に多いのです。これを一般に「ドリームキラー(夢の破壊者)」といいます。

・ドリームキラーの例1

小学生の子どもが「僕はパイロットになりたい」と言った場合

「そんな夢ばかり言っていないで、勉強しなさい!」
「パイロットになるのに、どれだけ大変か、わかって言ってるの?」

といったようなネガティブな対応をすること。

・ドリームキラーの例2

偏差値の高い中学に行きたいと言った場合

「(うんざりした感じで)模試の結果見たの?」
「よく言うわ」
「じゃ、ちゃんと勉強しないとね!」

これらの言葉は、言われたくない言葉の代表例です。

しかし、なぜか親は言ってしまうことが少なくありませんね。なぜ効果がないと思いながら言ってしまうのかは謎ですが、いずれにしても言うこと自体、意味があるとは思えません。

ドリームサポーターのケース

「いいね~」
「応援するよ~」
「じゃ、今度学校見に行こうか~」
「計画を一緒に立てていこうか」

先ほどのドリームキラーの例と比べて、言葉の種類として何が違うかおわかりでしょうか。

ドリームサポーターとは夢を応援する支援者のことですが、これらの言葉はいずれも未来につながっている言葉です。

一方のドリームキラーは、過去のことや現在のことを引き合いに出して潰していくことが多く、現実からの延長線上で物事を言っているのです。もし、今までドリームキラーとしての会話をしていた方は、この機会にぜひ、ドリームサポーターの会話を試してみてくださいね。

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中学受験に合格する親子の「魔法の会話」
石田勝紀(教育評論家)
勉強しろ、と言わなくとも子どもが自ら積極的に勉強するマジックワードが満載。毎年2500人以上の相談を受けてきた著者の実例を開陳。