部活をしていても成績が良い子に共通する「睡眠のルール」
② 時間の使い方の優先順位がブレない
これは、中学生活における時間の使い方の優先順位がしっかり決まっていて、入れ替わったりしないということです。
具体的に言うと、しっかりと両立ができている子の中学生活における優先順位は、「睡眠」→「勉強」→「部活」→「遊び」という順位になっていて、ブレることがありません。
もしもイレギュラーなことがあって何かの活動を制限しなくてはいけないとなったときは、ブレずに優先順位の低いものから制限をかけていきます。
一方、両立ができているとは言い難い子の中学生活の優先順位は、たとえば、「遊び」→「部活」→「勉強」→「睡眠」で、これは最もよくないパターンですが、そこまでいかない子であっても、たとえば、「勉強」→「部活」→「遊び」→「睡眠」というものになりがちです。
若いうちは自分の体力を過信してしまい、「少々睡眠時間が少なくなっても大丈夫」と、自分では思い込んでいます。
でも、それは大きな勘違いで、しっかりと中学生活にボロが出てしまうものなのです。
以上、勉強と部活を両立している子の2つの共通項を並べてみると、どちらも直接勉強や部活に関係しない部分であることがわかると思います。
勉強や部活を支えるふだんの生活部分──。
ここに注目をして、次の項目では勉強と部活を両立させるための作戦をお伝えしていくことにしましょう。
勉強と部活を両立させる方法は2つある
勉強と部活を両立させる作戦──。これはズバリ、2つあります。
① 最終就寝時刻を決める
生活リズムを突き詰めていくと、整えたいのは睡眠時間の1点です。
睡眠時間をしっかり確保できるように「最終就寝時刻」を決めて、これを守っていくのです。具体的には、「23時まで」です。
こうして「睡眠」を最優先にすることができれば、授業中に睡魔が襲ってくることもほぼなくなるでしょうし、家に帰ってきたとたんに2、3時間寝入ってしまうなどということもなくなるでしょう。
塾に通っていなかったら毎日22時就寝も可能ですし、朝5時に起きて勉強をするという習慣があれば21時就寝でもいいでしょう。
自分の生活スタイルや学習スタイルに合わせて最終就寝時刻を決めて、「8時間の睡眠」を確保してください。
睡眠時間の確保は部活との両立に限らず、人生全般における最重要ポイントです!
② 仮眠を短くとる
たとえ睡眠時間をたっぷりとって万全の体調であっても、部活がハードすぎれば、勉強中に睡魔がやってくる可能性もゼロではありません。また、まだ身体ができていない入学間もない中1生たちも、部活動が体力的にキツい日々がしばらく続きます。
こんな場合は、「仮眠」という応急処置で体調を整えていきましょう。ただし、その際に必ず守ってほしいことがあります。
それは、仮眠は15分〜30分までしかとらない──。これが鉄則です。
諸説ありますが、どの説もだいたいこの時間のなかにおさまっています。
なぜなら、「眠気をとること」と「夜寝るときに影響しないこと」の2点を満たすには、このくらいの時間にする必要があるからです。長すぎれば夜眠れなくなり、短すぎれば眠気がとれません。
これらを踏まえたベストの睡眠時間が15分〜30分なのです。
私自身も、仮眠をとるときはこの時間で設定しています。15分あれば身体がスッキリと軽くなりますし、眠気が強いときでも30分でスッキリとします。
眠気に負けてズルズル1時間ほど眠ってしまうことが過去にありましたが、そんな日は夜に眠れなくなってしまいます。
聞いたところによると、30分以上眠ってしまうと、身体にとっては本格的な睡眠になってしまって、夜の睡眠に影響してしまうそうです。
なかには、「大丈夫です。どれだけ仮眠をしても夜も眠れます!」という子もいますが、それはそれで今度は勉強時間がなくなってしまって、仮眠する意味がありません。
こうしたことからも、仮眠は15分〜30分がベストなのです。
もしも強い睡魔が襲ってきたら、「目覚ましアラーム」を設定して仮眠をとるようにしましょう。それでも起きる自信がない場合は、家族に起こしてもらうのでもいいでしょう。
また、たとえば学校や塾で強い睡魔が襲ってきたときは、5分、10分の短い休み時間であっても、目を閉じて机に伏せて休んでください。
これは、「5分、目を閉じるだけでも脳は休まる」という事実があるためです。
実際、短い時間でうまく寝入ることができなくても、目を閉じて目から入ってくる情報を止めるだけで、脳はちゃんと休まることが科学的に証明されています。
「休憩時間が短くて実際に眠れないなら、目を閉じて机に伏せていても意味がないのでは?」と私は長年思っていましたが、どうやら私が間違っていたようです。
ぜひ、疲れを感じたときは、たとえ5分であっても目を閉じて机に伏せるようにしてください。そうすることで、正しい生活リズムをつくっていってほしいと思います。
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