自閉の少女と魔女狩りの歴史から考える「多様性」とは? 『魔女だったかもしれないわたし』が伝えること

nobico編集部

第69回青少年読書感想文全国コンクールの作品募集要領が毎日新聞社より発表され、対象図書が公開されました。

 

今回選定された課題図書のうち、小学校高学年(5・6年)の対象図書となった『魔女だったかもしれないわたし』(エル・マクニコル・著、櫛田理絵・訳、PHP研究所刊)を紹介します。

 

スコットランドの小さな村で自閉の少女・アディが、友だち先生、村人たちとの葛藤を描きながら、魔女狩りの歴史に触れる物語です。

アディは、「人とちがう」というだけで魔女として迫害され、命を奪われた人々がいたことを知り、村に慰霊碑を作ることを提案します。彼女は「わたしも魔女にされていたかもしれない」と考え、自身と魔女として迫害された人々の共通点を探ります。

アディは、先生や友だちからの偏見や、自閉的な姉からの理解と、定型発達の姉との距離、そして転校生との出会いを通して、人とのちがいを肯定的に捉えるようになっていきます。「魔女狩り」という史実に絡めて、多様性の大切さを訴えつつ、自閉の少女が葛藤し成長していく姿を描いた感動作となっています。