発達障害の子どもが「ゲームに負けるとキレる」2つの原因

熊仁美、竹内弓乃
2024.11.01 10:35 2023.05.30 11:50

まずは「楽しく練習すること」が重要

トランプで遊ぶ親子

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お子さんの年齢や、様々な条件によって、ステップどおりにはいかないこともあるでしょう。その際は、決して無理してはいけません。STEP1~3まで、「負けたら嫌だった」という経験をさらに上塗りしまうことのないよう、とにかく怒らせたり泣かせたりしないようにしましょう。

笑顔で楽しんでいたらいつのまにかできるようになっていた、という状態が理想です。まずはSTEP1、2だけでも楽しく練習をしていきましょう。

負けたらいいことがあった、負けても大丈夫だった、という経験を見たり、本人が体験したりする機会を少しずつでもつくっていくことを目指しましょう。

ネクストステップ

大人同士で練習したことを、少しずつ子ども同士でもできるようサポートしていきましょう。大人1人と子ども2人の3人でゲームに取り組むなど、大人が間に入りながら少しずつ進めましょう。

また、「勝ち」への執着やこだわりを少しずつゆるめていくためには、家族やクラスなど全体で、日ごろから、「負けたけどこんなことができて褒められた」「負けてもこうこうで大丈夫だった」という話題を出し、「勝つこと」以外の出来事に対する価値感を育てていくことも大切です。

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