親が繰り返し褒めると、子どもは自分を肯定できるようになる
おだてや甘やかしにならないほめ方って、どういうの? 子どもの成長を観察して「子どもが伸びるほめポイント(ほめポ)」を探してみましょう。ほら! あなたの目がとっても優しくなってますよ。
※本稿は、高取しづか著『子どもが本当に待っているお母さんのほめ言葉』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
高取しづか
NPO法人JAMネットワーク代表・「ことばキャンプ」主宰。消費者問題・子育て雑誌の記者として活躍後、1998年渡米。アメリカで出会った仲間や日本の友人とJAMネットワークを立ち上げた。「子どもの自立トレーニング」をテーマに新聞・雑誌・本の執筆や、各地で講演活動を行なっている。神奈川県の子育て支援の委員をつとめ、子育てや教育の現場で支援にあたっている。著書に、『「ことば力」のある子は必ず伸びる!』(青春出版社)『イラスト版気持ちの伝え方コミュニケーションに自信がつく44のトレーニング』(合同出版)他多数。
繰り返し褒めることが、子どもの自信を育てる
子どもが「できた!」と自信を持ったことを、しっかり定着させるためには、地道に言い続けることです。小さな成功体験を、たくさんさせてあげてください。昨日も「できたね」とほめたばかりなのに、また同じことをほめるの? なんて思わなくてもいいのです。何度も繰り返すことで、自信が確信になってきます。
高校生のI子さんは、字がとても上手です。「どうしてそんなに上手なの?」と聞いたらこんな話をしてくれました。
I子さんのお母さんは、I子さんの字を見ると、「この字はだれが書いたの? うわ~、上手!」「先生が書いたのかと思ってた! Iちゃんが書いたの?」と、子どものころから繰り返し言われたのです。そう言われると、うれしくなって、ますます意識してていねいに書くようになったそうです。それが日々重なって、I子さんはほんとうに、字が上手になっていったのでしょう。
毎日繰り返しほめられることで、子どもの中に「自信の芽」がしつかりと育っていきます。よいイメージの「刷り込み」によって、子どもはもっともっと自信をつけていくのです。自分を肯定することができて、自信がたまっていくのです。「よし、もっとがんばって○○もできるようになろう!」という意欲を引き出すことだってできます。
ほめられる→うれしい→またやってみる→もっとほめられる→ちょっと難しいことにもチャレンジ→またほめられる→うれしい!→進歩、とよい循環が生まれるのです。
何度ほめられてもうれしいのは、大人だって同じじゃないですか? 小さな成功体験を応援してあげましょう!
子どもが本当に待っているお母さんのほめ言葉(PHP研究所)
あなたのほめ言葉は本当に子どもに伝わっていますか? 子どものやる気をくじくNGワード等を具体例でわかりやすく解説します。簡単にできる言い換えワークや対処法も紹介しています。