成績上位5%の中学生を調査して見えた「賢い子が育つ家庭」の共通点

國立拓治
2024.04.22 11:37 2023.06.22 11:40

勉強する学生

成績上位の子を持つ親は、日ごろどんなサポートを行っているのでしょうか? 人気講師の國立拓治さんが、自身の25年超に及ぶ経験と成績上位5%の家庭140名へのアンケート結果から浮かび上がった共通点トップ3を紹介します。

※本稿は國立拓治著『指導歴25年超”生の声”で実証! [中学生]成績トップの子の親がしていること』(大和出版)から一部抜粋・編集したものです。

國立拓治(株式会社さくらクリエイト代表取締役)
1974年愛知県春日井市生まれ。大学卒業後、大手学習塾に勤めた後、2005年に「さくら個別指導学院」を開校。2019年より公益社団法人全国学習塾協会の理事も務める。

2000組以上の親子を見てきて気づいたこと

息子を見つめる母親

「どのように接したら、〇〇君のように自主的に勉強に取り組めるようになっていきますか? お母さまの思い当たるところを教えてほしいです」 保護者は子どもの相談で来ているのにもかかわらず、私は自塾で面談をしているときに、我慢できなくなってこんなふうに質問をしてしまうことがあります。

私は学習指導現場で30年近く、2000組以上の親子を見てきて学習指導のコツを身につけていますが、成績上位の保護者はわが子の子育ての経験 1、 2回でしっかりと成果を出しているのです。その確率たるや、すごいですよね。全くかないません。

多くの保護者を見てきて、ときには直接質問をして、成績上位の家庭の保護者には、 やはり共通点があるということがわかりました。 ここでは、その共通点について紹介します。

成績上位5%の家庭140名へのアンケートで実証!

勉強する高校生

これからお伝えしていく「共通点」が私の独りよがりではいけませんから、実際に成績上位の家庭にもあらためて確認しようと、アンケートをとることにしました。 私のブログで、成績上位5%の家庭に限定してアンケートをとってみたのです。

当初は「20名くらい集まればいいなぁ」と思っていたのですが、その予想をはるかに超えて、じつに140名もの保護者に協力を申し出ていただけることに。「学年順位上位5%」、もしくは「模試の偏差値65以上」の中学生(と元中学生)の保護者という条件での募集で、これだけ集まったのです。

愛知の旭丘とか神奈川の横浜翠嵐とか県内最上位の高校に進学した子、東大や阪大に進学した子、はたまた国公立大の医学部に進学した子もいましたね。証拠として、偏差値70を超える模試結果がどんどん届いて驚きました。それが140名ということですから、成績トップの子の親が1学年分も味方についたと思っていいでしょう。

学生

実施したアンケート項目については、私が成績トップの家庭の共通点だろうと考えた内容をベースにつくっていきました。

アンケート結果が出揃い、そのすべてに目を通した後の私の感想は、「やっぱり私が考えていた通りだった」というものです。その重要度の大きさの違いは多少ありながらも、私がこれまでの経験で感じていた共通点には間違いがなかったのです。

そこで、次の項目以降では成績トップの家庭の共通点について、保護者アンケートで同意を得ることができた割合順でお伝えしていきます。どの項目も重要なことは感じてもらえると思いますが、アンケートでわかった各項目の同意の割合こそが貴重ではないかと考えたからです。

まずは、アンケート結果をご覧ください。「複数選択可」で、勉強が得意な子の家庭に多いのではないかと思うものを選んでもらいました。その結果を、ここからじっくりと見ていきます。

成績上位5%の家庭の共通点 第1位~第3位

指導歴25年超&"生の声"で実証! [中学生]成績トップの子の親がしていること

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第1位:保護者が成績をしっかり把握している

勉強に悩む

アンケートでの同意率99.3%。140名中139名が同意しています。アンケートでダントツ1位の結果です。

高い同意率であった理由は、親子関係の具合に左右されない、すべての家庭に共通しやすい内容だからでしょう。

塾に親子で初めて来たときの新規面談時、保護者が子どもの成績をよく把握していることがわかったときというのは、私にとっても「ラッキー!」と思う瞬間です。

なぜなら、それはそれだけ子どものことをよく見ていて、「成績をよりよくしてあげたい」という保護者の気持ちの表れでもあると思うからです。そして、そうであれば入塾後には塾での指導であったり、家庭での学習であったりといったことで、保護者と協力ができそうだなと思うのです。

今回は「成績上位5%の家庭の共通点」というくくりですが、「成績が伸びる家庭の共通点」というくくりに変えても、この項目が1位になるでしょう。少なからず通知表や点数など数値で表せる成績は把握して、見守ってあげることをお勧めします。地味ですが、とても大切な共通点です。

第2位:朝食は抜かない

考える男の子

アンケートでの同意率は92.1%でした。こちらも日常生活のシンプルな内容です。成績上位の家庭というのは、日常生活が整っています。その一端を示す結果ですね。

文部科学省の「全国学力・学習状況調査」によると、2022年の調査で中学生が「朝食を食べている」と答えた割合は79.9%でした。全国的には8割を切るなか、成績上位5%の家庭がこれだけ高い割合で朝食を食べているというのは、押さえておくべき事実です。

脳のエネルギー源はブドウ糖と言われます。ブドウ糖はご飯やパンで摂取できますから、「朝に脳のエネルギー源をチャージして過ごすということが勉強を頑張るうえで重要になる」「朝食を抜いてしまうと勉強にかぎらず、すべての活動のパフォーマンスに関わってくる」ということをよく知っているのです。

生徒たちと話していても、勉強が得意な子からは「寝坊して急いで家を出たから、今日は朝ごはんを食べられなかった」というセリフは過去30年近くの指導場面で聞いたことがありません。

子どもに「朝食いらない」という選択肢をつくらせてはいけません。「朝食はこれだけ重要だから、わが家では『いらない』はないよ」と伝え、「もしそうしたかったら、夕食も親の気分で『つくらない』けどいい?」と迫ってあげてください。

第3位:家族間(親子間)での会話が多い

会話する父と子

アンケートでの同意率は87.9%です。似た内容であったので順位には入れていませんが、じつは「家族間(親子間)の仲がいい」という項目があって、こちらも同意率は82.1%で、この数値は実質的には4位です。

これらの項目は家族1人ひとりの性格も関わってくるので、「家族間での会話が多く仲がいい」という内容が高い数値を出したのは、少し驚きでした。とはいえ、これは家族にかぎらず、いろいろな「集団」にも共通すると思うのですが、メンバーの仲がよく会話が活発である集団は、総じて成果を出しやすいですよね。

私の塾でも、これを感じています。講師と生徒の仲がよく、きちんとコミュニケーションがとれている指導ペアは総じて成績を上げやすいです。理由は単純で、「意思の疎通が円滑にとれているから」であると私は感じています。

子どもが反抗期の真っ只中だったりする場合は、小学生だった頃と比べて会話量は減っているかもしれません。

しかし、そんなときでも、めげずに子どもに話しかけてあげてほしいと思います。 よくコミュニケーションをとって、子どものことを正しく把握して、サポートしてあげることができたらいいですよね(朝食時に家族で成績について話せば、第1位〜第3位の内容をすべて実行できます)。

学生

以上が共通点のベスト3でした。「家族間での会話」については、他の家族も関わる部分なので、すぐに実践とはいかないかもしれませんが、第1位の「子どもの成績の把握」はあなた1人だけの活動なので、今日からできますよね。さっそく、実践してみましょう。

また、第2位の朝食についても、今後は「朝食を食べない」という選択肢が消滅したことを、この記事を見せながらお子さんに告知してあげてください。

指導歴25年超&“生の声”で実証! [中学生]成績トップの子の親がしていること

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