中学受験の合否を左右する「図形・速さ・文章題」を攻略する勉強法
・割合がテーマの問題(倍数算・年齢算・帰一算・仕事算・ニュートン算)
『比』を使うので、5年生になって学習をし始めるところが多いです。割合がテーマなので、何よりも『比』が命。倍数算、年齢算は線分図や表を利用して解くことから始めますが、学年が進むと使いません。『比』でアッサリ解いてしまうことが多いので、やはり『比』の使い方がカギになります。
ただ、年齢算は登場人物が多くなって条件が複雑になると、表を使って解くことがあります。市販の問題集で学習しようと思っているなら、購入の際、この点をしっかりと解説しているかが1つの判断基準になります。
仕事算(帰一算)は、はじめのほうは易しいイメージですが、案外、難易度に幅があります。読解力や図、そして割合と比の力など、いろいろな力を試してくるものがありますので、旅人算同様、生徒を苦しめます。
次に、ニュートン算。仕事算といつもセットで一括りにされるところですが、仕事算より難しく見えて、実はこちらのほうがほぼパターン化されて点は取りやすいです。難易度の振り幅も少ないのが特徴です。
解き方は基本的に、線分図を書いて計算は消去算を使います。これは一気にやり、自信につなげ、得点源にするべきです。
・規則性がテーマの問題(植木算・方陣算・日暦算)
和と差のテーマと同様、4、5年生のうちにほぼ終わらせるところです。
植木算は低学年からさせる塾が多いほど、比較的とっつきやすいところです。一部の難問を除けば、1・2年生くらいからでもできるので早めにつぶしておけます。
次に、日暦算。こちらも低学年からよく学習させられます。ここは何といっても、解けても答えの数値がズレることが多く、子どもたちを悩ませます。
「1日ズレた、曜日がズレた、7月を30日と勘違いした」というような間違いが出ないよう、正確に求められるように練習を繰り返しておく必要があります。
最後に、方陣算です。碁石を正方形に並べる(中実・中空)問題は頻出なので、当たり前に解けるようにしておきましょう。応用で長方形や三角形に並べている問題もありますが、先を急がず、まずは基本的な正方形の型で図や表から計算できるようにしておくべきです。
なぜなら、苦手な生徒は計算用紙やノートにいっぱい碁石(●)を書いて調べてしまいます。このクセは良くありません。規則を調べる必要のある問題は別ですが、書くことで、できた気になってしまうのだけは注意してください。
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