ADHDの息子が6年越しで取った「100点のテスト」に涙…母子のエピソードに感動の声が続々
子どもの歩幅を大切にした6年間の成長を「漢字テスト」という切り口で描いた漫画「漢字が大の苦手なADHDの息子が100点を取るまでの物語」がTwitterに投稿され、注目を集めています。
投稿したのは自身のブログやTwitterアカウントで育児漫画をアップしているラム*カナ(@ahodanshi_haha)さんです。
同漫画では、苦手なものはゆっくり吸収するタイプのADHDの息子さんが、彼の歩幅で一歩一歩頑張った結果、漢字テストで満点を取るに至ったストーリーが描かれています。
こちらの漫画ツイートには、多数のいいねに加え、リプライ欄には、
「職場のお昼休みに読んでいて、盛大に鼻をかんでいます。うれしいですね…泣いちゃいますよ…おめでとうございます」
「これ泣きました〜」
「努力の才能も忍耐の才能も、息子さんは磨かれましたね!!お母さんの支えもあっての2人で取った金メダル」
など、多くのユーザーからの感動コメントも数多く寄せられました。
作者のラム*カナ(@ahodanshi_haha)さんに育児漫画を始めたきっかけや「漢字が大の苦手なADHDの息子が100点を取るまでの物語」の反響、子育てで心がけていることなど、たっぷりお話を伺いました。
ADHDっ子の面白さを漫画で残したい
――漫画『カラフル牧場』を描き始めたきっかけやタイトルに込められた想いを教えてください
「9年前長男がADHDの診断を受け、ADHDっ子の面白さや、わんぱく兄弟の珍行動を漫画で残したいと思い始めました。
発達障害の診断の際、診断がつくと『黒』、つくかつかないかだと『グレー』と表現することがありますが、白・黒・グレーの3色だけじゃない、無限に広がるキレイな色を子ども1人1人が持っているよね! という気持ちを『カラフル牧場』というタイトルに込めました」
――「漢字が大の苦手なADHDの息子が100点を取るまでの物語」にどのような感想が寄せられていますか? 心に残った声などはありますか?
「キョウタと似たタイプのお子様をお持ちの親御さんたちから『力になった』『希望が見えた』などのお声をいただき、この出来事が誰かの小さな力になったのかも、と思うと私自身が励まされました」
「認めること」を一番大事に…
――ブログの家族紹介欄で「興味の幅がとても狭いからこその面白い着眼点の持ち主」と紹介されているキョウタくん。面白着眼点エピソードを教えてください
「1歳のときに買った木のブロックがあるのですが、10歳くらいまで毎日遊ぶほど大好きでした。積み上げて遊ぶだけではなく、ときには迷路を作り、ときにはマリオの世界を表現し、ときにはメモ帳になり、ときには宇宙になり…、ブロックとしての遊び方をいろいろ広げて遊ぶ様子に、彼の発想力が好きだなぁと思いました」
――キョウタくんは現在中学2年生ですね。最近の思い出深いエピソード(成長を感じたことなど)はありますか?
「小さい頃から『自分が役立つことはあるかな?』とアンテナを張って、何か気付くとすぐに手伝ってくれる子なのですが、中2の今、とても力持ちになったので、重いものを運ぶときは率先して手伝ってくれます。30kgのお米の袋を運ぶのはいつも長男です。ありがたいです」
――お二人の息子さんの子育てにおいて、心がけていることはありますか?
「『認めること』これを一番大事にしています。苦手なことも得意なことも『あなたはこういう子だよね』と特性を全部認め、受け止め、何か壁にぶつかっても、息子たちにとって楽しい道は何か? を基準に支援内容を決めていくようにしています。
かなりフリーダムなタイプの息子2人なので、命の危険があること・道徳的にダメなこと・法律違反なこと以外は基本自由で良いと思っています」
「漢字が大の苦手なADHDの息子が100点を取るまでの物語」以外にも、子育て中の親御さんの背中を優しく押してくれるような育児漫画の数々を描いているラム*カナ(@ahodanshi_haha)さん。その作品は今後も注目です。
取材協力/写真提供:ラム*カナさん
Twitter:@ahodanshi_haha (https://twitter.com/ahodanshi_haha)
ブログ:(https://ramu-kana.blog.jp/)