中学受験の暗記を制すには…「SAPIXのカリキュラム」に学ぶ勉強法

佐藤智

親が集中しなければ、子どもも集中できない

子どもの集中力は短いものです。さらにいうならば、大人だってずっと集中していられる人はほとんどいません。仕事をしていても、あちらこちらに意識がいってしまって困っている人も多いでしょう。

まずは、こうした人間の前提を踏まえておくことが大切です。そのうえで、子どもへ「集中しなさい」と伝えるときは、果たして集中できるような環境にあるかを確認してください。

子どもには「勉強に集中しなさい」と言っているのに、保護者がテレビを観ているようなことはありませんか? あるいは、保護者がスマホでゲームをしていたら、子どもはそちらが気になります。

さらに可能であれば、お父さんお母さん自身も何かに集中している姿を子どもにみせましょう。子どもが勉強をしていたら、その横で資格の勉強をしたり読書をしたりするのです。

ときどき「宿題たくさんあるね。お母さんも今日は資格の勉強をこのページまで進めようと思っているの。一緒にがんばろうね」と子どもの取り組みを肯定していくのもおすすめです。

Check!
・保護者自身がテレビやスマホをみるのをやめて、子どもが集中できるようにする
・保護者も一緒に資格の勉強や読書をして、親子で集中タイムをつくる

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