100万人の子を寝かしつけた『おやすみ、ロジャー』 それでも寝ない子への読み聞かせのコツは?
アレンジは自由…物語を変えても良い
『おやすみ、ロジャー』を読む前に別の絵本を挟むのもコツです。例えば、ドラマチックなストーリーの絵本の読み聞かせを先に済ませておくなどです。1つ前の絵本で子どものエネルギーを発散させた後に、落ち着かせていくという流れが良いと思います。
この絵本をうまく使ってくださってる方は、ディレクションの通りではなく、アレンジしているケースが多いかなと思います。
例えば、読み聞かせの際に子どもの名前を呼ぶと興奮しちゃったりとか、逆に「なんで僕出てくるの?」みたいになっちゃう場合は逆効果だからやめるなど。状況に応じてアレンジしてみてください。
慣れてきたら、何なら物語も変えてもらっても良いです。眠るコツは繰り返し読むとわかってくるので、お子さんが好きそうなストーリーに変えてもらっていいと思います。アレンジは自由なんです。
読み聞かせの際の環境の整え方
読み聞かせの際には、お子さんの目に光源が当たらないように、何か仕切りを立てておくことをお勧めします。ライトと本の間にタオルなど、家の中にあるもので工夫していただければと思います。
絵本の中身は子どもに見えなくてもいいんです。読み聞かせて、親御さんの声を聞かせることがまず大切です。もしお子さんが見たいと言ってきた場合には見せてあげてください。見せないと余計に見たがってしまいます。ただ、いざ見せてみると文字が多いので、興奮したりなどはしないはずです。
最後にひとつお伝えしたいのは、この絵本でお子さんが寝なくても、1回で諦めないでいただきたいということなのです。
たまたまその日のコンディションが影響したかもしれませんし、月齢や年齢を重ねたら絵本の内容を理解できて、寝るようになることがよくあります。子どもは日々言葉を吸収し、成長するので絵本に対する反応はどんどん変わります。ぜひ時間をおいてトライしてみてください。
関連書籍
おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本(飛鳥新社)
たった10分で、寝かしつけ!心理学的効果により読むだけでお子さんが眠る、100万部を突破した大ヒット絵本です。
心理学・言語学研究者の著者が、「子どもがなぜ寝たくない気持ちになるのか」を徹底的に考慮。自然に眠くなるよう「ここを強調して読み、ここであくびするように」などの細やかな指示が入っています。従来のいわゆる「おやすみ絵本」とは違ったコンセプトで、理論にもとづきお子さんをリラックスさせます。