親の過干渉が原因? 現代の子どもが「生きづらさ」を抱える背景
「心が強い子」を育むうえで必要な6つの力
・親ができることには限度がある
どんなに心から愛していても、親はいつまでも子どもを助けてあげることはできません。私たち親の使命は、いつか子どもが親の元を去ったときに、社会の一員として生きていけるような力を子どもの中に育んであげることです。
そして、いつか親が死んでも、自分の人生をたくましく生き抜ける人間にすることです。
では、たくましく自分の人生を生き抜ける「心が強い子」にするためには、どんな力が必要なのでしょうか?
①自己肯定感
まず、自分の心や身体を大切にし、自分を愛せる力、つまり「自己肯定感」が必要です。これがなければ、どんなに成功したとしても、自分を認めることができず、一生、「まだまだ足りない」と駆り立てられるように自分を追いつめて生きることになります。
また、人生には失敗がつきものです。自己肯定感は、自分を信じる力でもあります。何度失敗しても、自分を信じてさえいれば、成功するまで何度でもチャレンジできます。
②思考力
失敗から立ち直り、次に向かうためには、たくさんの選択肢が必要です。そして、その選択肢をたくさんもつうえで大いに頼りになるのが「思考力」です。
思考力とは、多角的な視点から縦横無尽に思考を広げ、あらゆる可能性を探り、答えを導き出す力のこと。この力があれば、どんな逆境からでも、人は立ち上がっていけます。
③想像力
人と上手につき合っていくためには、相手を慮る力、つまり「想像力」が欠かせません。
また、広い視野であらゆる可能性を模索するうえでも、「想像力」が必要となります。凝り固まった既存の狭い領域では、大きな問題を突破することはできませんし、人と同様のアイデアしか生み出すことができません。
自分が体験したことだけではなく、自分以外の人の体験や心の内を想像することによって、過去の歴史から学び、反省し、まだ見ぬ未来に何が必要なのかをいち早くキャッチできる力は、どの職業に就いても、重宝され、必要とされるでしょう。
④モチベーション
どんなにいろいろな力をもっていたとしても、その力を発揮できなければ意味がありません。つまり、自分を動かす燃料が必要となります。
そして、その自分を動かす燃料が「モチベーション」です。大げさな言い方のように感じられますが、これは「生きる意味」のことでもあります。
私は職業柄、医師や弁護士など社会的ステータスの高い人たちが、人生半ばでバーンアウトしてしまう例をたくさん知っています。
彼らは一生懸命努力し、成功をつかんだ人たちですが、生きる意味や目標を見失ってしまったのです。満たされた自分らしい人生を生きるためには、モチベーションとなる自分を動かす燃料が必要となります。
⑤ユーモア力
ユーモアは人間だけがもつ、高度な能力です。大きな失敗をしたとき、人生で挫折したとき、大切なものを喪失したときというのは、もちろん大いに悲しみ、ときには反省すべきこともあるでしょう。
しかし、いつまでもそこにとらわれているわけにはいきません。ちょっとだけ視点を変えて、面白おかしいオチをつけて、クスっと笑って、「よっしゃ! 次に行こうか!」と言える力、すなわち「ユーモア力」は人生を生きるうえで不可欠な力なのです。
⑥コミュニケーション力
最後に絶対的に必要になるのが、「コミュニケーション力」です。
私たちが幸せに生きるためには、良好な人間関係がどうしても必要となります。職場で、家庭で温かく親密な人間関係を築ける力は、そのまま、たくましく幸せに生きる力となります。
以上が、「心が強い子」に育てるうえで必要な6つの力です。
これらは、私が3500人以上のセラピーをしてきた中で、とくに重要だと感じたものでもありますし、実際、この6つの力を高めたことで、どのお子さんもその後、充実した人生を歩んでいます。ぜひ、あなたのお子さんにも6つの力を身につけさせてあげてください。
自信がない・考えるのが苦手・傷つきやすい 「心が強い子」に育つ100の質問(大和出版)
問いかけるだけでOK!3500組以上の親子の人生を好転させてきた超人気カウンセラーが、自己肯定感、思考力、コミュ力など、何があっても生き抜いていける力を身につける方法を徹底解説。わが子の将来を真剣に考えている親の必読書