朝のトイレで泣き崩れる娘…「突然始まった不登校」は何が原因だったのか
不登校コンサルタントとして活躍するランさんは、娘さんがある日突然学校に行けなくなってしまった経験を持ちます。不登校の背景には一体何があったのでしょうか。本稿では娘さんが不登校になった始めの時期に起きたことを、ランさんが語ります。
※本稿はラン著『子どもが不登校になっちゃった!』(すばる舎)から一部抜粋・編集したものです。
ラン(不登校コンサルタント・不登校人気ブロガー)
アメブロランキング「#不登校」第1位(デイリーランキングで多数獲得)。
28歳で起業。33歳で娘を出産。一家の収入を担うワーキングママ。我が子が不登校になり、親としての数々の失敗を経験する。完全不登校脱出まで約5年かかった娘は、希望の大学に合格し、現在、大学生活を謳歌中。自身の経験を綴ったブログでは、親子の明るい未来と人生の秘訣を伝えている。不登校ママ脱出講座を通じ、数多くの親たちの支援も行っている。
不登校の始まり
小学校の中学年ぐらいから、娘は時々、朝になると、「お腹が痛い」「頭が痛い」と言うようになりました。病院に連れて行っても悪いところは何もなく、「学校で何かあったの?」と聞きましたが、本人は、ごく普通に「何もない」と答えていました。
中学1年生の3学期。ある朝、家から娘の姿が消えました。学校に行った様子もなかったので、まさかと思いトイレを開けたら、娘がうずくまって泣いていました。
それが、ウチの娘の不登校の始まりでした。
今から思うと、小学生の頃から徐々に、娘はストレスを感じながら学校に行っていたのだと思います。早く気づいて、娘のストレスを解放させていれば、違った現実が展開していたかもしれません。子どもは何かあったとしても親には言わないものです。
担任からの表面的な言葉に落胆
娘が不登校になった現実にショックを受け、しかし、その状態のままではいられず、「どうすればウチの娘は学校に行くのか?」その答えを探し求めました。まず私は、学校の先生に相談しました。
「先生は、数多くの不登校の子どもたちを知っている。きっと、何か答えを知っているはず」
私はそう思い、ことあるごとに相談し、子どもの対応についてどうすれば良いのか聞きました。
しかし、先生からは、はっきりした答えはもらえず、「過去の事例も個人情報だから言えない」と言われました。
先生の個人的な見解でも良いから、どう対応するのが良いのか教えて欲しいと懇願しましたが、困った様子で「しばらく様子を見ましょう」という表面的な言葉しか返ってきませんでした。結果的に、私が先生から感じたことは、「下手に深入りしてはいけない」というような防御でした。
「先生も仕事だから、リスクヘッジして当然だよな…」私は落胆し、寂しく思いました。