子ども自身も戸惑う「反抗期」をうまく乗り切る1つの考え方
親子の会話が減ったり、なにかにつけて反抗したりと、親が戸惑う子どもの思春期。ですが、子ども自身も、心と体の成長や、コントロールのきかない自分の心に対する戸惑いがあるでしょう。『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』(かんき出版)より、思春期を迎える女の子に読んでほしいメッセージをお届けします。
※本稿はやまがた てるえ著『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』(かんき出版)から一部抜粋・編集したものです
やまがた てるえ (助産師/チャイルドファミリーコンサルタント)
1975年北海道生まれ。看護学校卒業と同時に助産師学校へ入学。卒業後、総合病院、産婦人科クリニック、統合医療クリニックに勤務した後は地域の育児支援や、教育行政にも関わり、育児相談なども受けている。 自身も二児の母であり、「家族を含めた子育て支援」をビジョンに、チャイルドファミリーコンサルタントとして活動。保護者向けオンライン性教育講座も開催しており、毎回満席が続いている。
著書に『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』『15歳までの女の子に伝えたい自分の体と心の守り方』『13歳までに伝えたい男の子の心と体のこと』(共にかんき出版)がある。
子ども自身も自分の気持ちに戸惑う思春期
<『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』 P.81~85より>
「ありのままの自分を好きになって!」
生理が始まる頃は、体の成長とともに、心も大きな変化をとげる時期。大人になる不安や焦りを感じたり、親に反抗してみたくなったりすることもあるよ。「なんで勉強しなくちゃいけないの?」「なんで親の言うことを聞かなきゃいけないの?」「自分って、いったい何者?」など、いろいろな疑問がわいてくる人もいるかもしれないね。
そんなとき、前向きな気持ちになる魔法は、”自分を好きになること”。
「自分が好き」というのは、自分のイヤな部分も含めて、ありのままの自分を認めてあげられることだよ。ちょっとのろまな自分、勉強や運動が苦手な自分、友達とケンカしちゃう自分…。
そんなとき、「ああ~、私って、なんてダメなんだろう」と自分を責めるのではなく、「勉強や運動は苦手だけど、私は絵を描くのが得意なの」「今度は友達にやさしい言葉をかけてみよう」と、自分を大切に扱える気持ちを持ってみよう。
ありのままの自分に「YES」を言える人は、はたから見ていても気持ちがいいよね。いろいろな人が、そんなあなたを応援したくなるから、あなたの未来は幸せになるよ。
自分を好きになると、いいことがいっぱい!
自分のやりたいことがハッキリ見えてきて、毎日ワクワクした気分で過ごせるし、何かイヤなことがあっても「今度は気をつけよう」「私なら大丈夫」と、前向きになれる。
周りの人に優しくなれるから、相性のいい友達や恋人にも出会えるよ。自分が愛おしく思えるから、オシャレも楽しくなること間違いなし!
人の目を気にせず、自分の意見をしっかり言えるようになるカッコイイ女性になれるし、何よりも笑顔がふえてみんなから愛される存在になるよ。こうして、自分を好きになると、今ここに存在していることに感謝できるようになれる。
そのときは、ぜひ、あなたに命を与えてくれたご両親に「産んでくれてありがとう」と伝えてみて。口で言うのが恥ずかしかったら、手紙やメールでもOK!
たくさん考え、たくさん感じる思春期に、親のありがたさを感じられるようになると、あなたが将来親になったときに、自分の子どもにも親子の絆の大切さを伝えていけるはず。
そうすれば、本当に温かい幸せな人生が送れるようになるよね。あなたの人生を生きられるのは、ほかの誰でもないあなただけ。
だったら、プンプン、ツンツンして生きるよりも、ニコニコ、ワクワク幸せな気持ちで生きたほうが何倍もお得! あなたが幸せになることを祈ってるよ。 ハピウサより
関連書籍
13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと
「子どもに『自分を大切にしよう』と思ってもらいたい」と思うすべての親御さんに手にとっていただきたい、命のしくみを伝える本です。お嬢さんがひとりでも読めるように、かわいいまんがとコラムでやさしくまとめました。学校教育にも最適な1冊です。