すごろくはインド発、たこは占いの道具…話のネタになる「お正月遊び」の話
お正月に子どもと挑戦したいのが、日本の伝統的な遊び。すごろくやたこあげの意外な由来を知っていれば、親子の会話もより弾むかもしれません。
本記事では1月の行事や自然、旬の食べもの、遊びから季語、記念日までを絵で紹介する『1月のえほん』より、お正月遊びの基礎知識や雑学をご紹介します。
※本稿は、 長谷川康男監修 『1月のえほん 』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
お正月の遊び
はねつき
羽子板ではねを落とさないように打ち合い、はねを落とした回数が多い人が負けです。もともとは1年の邪気をはらう行事として行われていました。
かるた
絵のかいてある札(絵札)を並べ、読み手がことわざなどの書いてある札(読み札)を読み上げて、それにあった絵札を取り合う遊び。いちばん多く絵札を集めた人が勝ちです。
歌かるた
かるたの一種で、和歌が書かれている読み札を読んで、その歌の下の句が書いてある札を取り合います。「百人一首」とよばれる歌集が一般的につかわれます。
たこあげ
たこは、もともと中国で風向きや風力などを調べるためのものでした。平安時代に日本に入ってきたときには、占いや合戦の道具としてつかわれました。お正月の遊びになったのは江戸時代からです。
すごろく
さいころをふって、出た目の数だけこまを進めて、先にあがり(ゴール)につけば勝ち。インドではじまった遊びとされています。
福笑い
目かくしをして、のっぺらぼうの顔の絵に目や鼻、口などを置いていく遊び。絵につかわれるおかめ(おたふく)は、縁起が良いとされています。
コマ回し
円すいのかたちをしたコマにひもを巻きつけ、そのひもを一気にひっぱるようにほどいて回します。回っている時間をきそったり、手のひらの上で回すなど、いろいろな遊び方があります。
いろいろなたこ
日本や世界には、いろいろな種類のたこがあります。
三条六角凧(新潟県)
新潟県では、むかし「いか」とよんでいたそうです。
天草バラモン凧(熊本県)
風を受けると、ブンブンと音が鳴ります。
とんび凧(東京都など)
もともとは農家の鳥よけだったそうです。
ゲイラカイト(アメリカ)
1970年代に輸入されて、日本でもポピュラーなたこです。
書き初めをしよう
これは遊びではありませんが、正月には欠かせない行事です。1月2日に、「福」や「寿」といったおめでたい文字、漢詩、和歌をはじめ、その年の目標などを筆と墨をつかって書きます。もともとは宮中(天皇が住む場所)の儀式でしたが、江戸時代に庶民にも広がりました。
制作協力:株式会社ワード