子どもを英語好きにさせるには? プロが教える「楽しい英会話のコツ」

甲斐ナオミ

子どもに楽しんで英語を勉強してもらうには、どうしたらいいのでしょう? 『7日間で英語がペラペラになる カタカナ英会話』を上梓した、ネイティブスピーキングコンサルタントの甲斐ナオミさんが、声に出して発音すると面白いカタカナ英語をご紹介します。

※本稿は、甲斐ナオミ著 『7日間で英語がペラペラになる カタカナ英会話』(Gakken)から一部抜粋・編集したものです。

声を出して言うとおもしろいカタカナ英語3選

子どもは楽しいこと、笑えるネタが大好き。私は大人だけではなく、子どもにも英語を教えていますが、毎週、小3のグループと小5のグループが我が家に来てレッスンを楽しんでいます。

両グループとも幼稚園児のときから教えているので私にかなり慣れているというのと、みんな幼馴染で仲良しだというおかげで、大人だと間違ったら恥ずかしいなど英語の苦手意識が強い理由で英語で話すのを躊躇したりしますが、私のキッズたちは恥ずかしい要素ゼロ、好き勝手言いながら毎回レッスンを楽しんでいます。

彼らがどのように英語を楽しんでいるかと言いますと、例えば私の真似をして自分たちもネイティブの気分になったり、面白い発音の単語が登場するとそれを何回も言ってみんなで爆笑したりしてあっと言う間にレッスンの時間が過ぎてしまうこともあります。

私の真似ですと、1人が発表しているときに相づちとして私は「Yeah」イヤ(その通り)や「Uh huh」アハー(うんうん)や「Good!」グーッ(いいね!)を言う癖があるのですが、それを私の代わりに別の生徒が言ってネイティブになった気分を味わっているみたいです。

また、面白い発音という内容ですと、数年前に「uncle」アンコー(叔父)を覚えた時に、全員毎回「アンコール! アンコール!」とふざけながら楽しんでいました。

また別のレッスンのときに1人の生徒が「I like dogs」を「アライッ ドーグズ」と言ったら、別の生徒が「ちげーよ、おまえ! ダーグズ!」と言って皆で爆笑したり。

このように、子どもは笑えるネタが大好きなので今回、声を出して言うとおもしろいカタカナ英語ベスト3をご紹介します。

おもしろいカタカナ英語ベスト3

【第3位】
アハフタ(~しなければいけない)
I have to


「アハフタ」は響きがなんとなく面白いのと、微妙に「あたふた」に似ているので子どもには人気パターンです。何かをしないといけないと伝えたいときには「アハフタ」の後にしないといけない内容を入れるといいよ、と教えると良いです。

例えば、「I have to go to soccer practice」アハフタ ゴウル サークー プアックティス(サッカーの練習に行かないといけない)という文章を子どもだと言いそうですよね。

ちなみに「go to」ですが、「t」の前後に母音(y含む)がくる場合、「ラ行」で発音するので、「ゴウル」と言うと北米のネイティブの発音になります。他には、「I have to finish my homework」アハフタ フィニッシュ マイ ホウンムォーァッ(宿題を終わらせないといけない)も子どもは言いそうですね。

「homework」という「宿題」を意味する単語の最後の「k」ですが、語尾が「k」の場合、サッと消して「ッ」と置き換えることが多いです。

【第2位】
ワッカイナ(どんな~)
What kind of


こちらは普通のカタカナ発音ですと、「ワット カインド オブ」となりそうですが、ネイティブは全部つなげて「ワッカイナ」と発音することが多いです。

まず「What」の「t」ですが、「t」の後に子音が来る場合はサッと消して「ッ」と置き換えることが多いので、「ワッ」になります。

また、「kind」ですが、「nd」の後に母音(y含む)がくる場合は「d」が消えて「ナ」行で発音します。ここで「カイノヴ」と発音しても良いですが、ネイティブ同士の会話では「カイナ」と言っていることが多いので、思い切って「ワッカイナ」と言ってしまうのもいいでしょう。

また、このパターンは言い方によっては「若いなー」に聞こえることもありますし、関西弁の「ほんまかいなー」にも微妙に似ているため、子どもが言うとなんとなく笑えるパターンです。

さて例文ですと、「What kind of anime do you like?」ワッカイナ アーニメイ ディヤ ライッ(どんなアニメが好き?)などいかがでしょうか。日本語の「アニメ」は英語でもそのまま使えます。

また、「do you」の発音ですが、続く単語にもよりますが、「like」が続く場合「ドゥユ」ではなく「ディヤ」と発音することが多いです。


【第1位】
アホゥッ(~だといいな)
「I hope」


良い悪いは別として子どもは「下品」な言葉が面白いと思って言うことがときどきありますよね。ちなみに英語の表現で空耳のネタになりそうな表現は子どもだけではなく大人も好きです。私自身、タモリ倶楽部の「空耳アワー」が大好きで、いくつかお気に入りがあり、何回見てもひとりで爆笑してしまいます。

今回第1位で選んだパターンは、「I hope」アホゥッ(~だといいな)です。語尾の「p」は「ホゥ」と言った後に口を閉じます。

これだけですと文章にはならないので必ず後に何かが来ますが、例えば、子どもがお友達にプレゼントを渡したあとに「I hope you like it」アホウピュ ライキッ(気に入ってくれるといいな)と言うことがありますよね。

この場合は、「hope」の「p」の後に母音の音が来るので「ピュ」と発音します。「アホウピュ」という発音もまた楽しい発音ですよね。

このように、空耳のネタになりそうな単語や表現は子どもに喜ばれるので、何かおかしな日本語に聞こえる英語に出会ったらぜひお子さんとシェアしてみてください。きっと笑顔が返ってくるはずです。

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