子どものはじめてのそうじに最適!「トイレそうじ」のコツとやり方

舛田光洋
2024.10.01 10:03 2024.09.06 11:50

子どものはじめてのそうじにおすすめ!「トイレそうじ」のメリットとやり方の画像1

そうじを通じ、子どもの力を伸ばす「そうじ力」を提唱する舛田光洋さん。舛田さんが子どものはじめてのそうじに、「トイレ」をおすすめする理由とは?

『賢い子の「そうじ力」 そうじで身につく集中力、思考力、判断力』より抜粋してご紹介します。

※本稿は、舛田光洋,宮本さおり著 『賢い子の「そうじ力」 そうじで身につく集中力、思考力、判断力』(日本実業出版社)から一部抜粋・編集したものです

「そうじ力」の土台つくりにはトイレのそうじが最適

掃除道具
私は仕事柄、いくつもの会社や家庭のトイレを見てきましたが、トイレが汚れているところで繁栄しているところを見たことがありません。また、学校でも、トイレが汚れているところはあまり良い雰囲気を感じません。

トイレは小さな部屋のため、短時間のそうじでもキレイにできます。なのに、キレイになっていない……なぜなのでしょうか?

小事が大事ということわざがありますが、トイレが汚れているというのはその良い例だと思います。

舛田メソッド「そうじ力」では、トイレを
「感謝と謙虚さ」を表す場所
と考えています。

トイレそうじは短時間でも取り組むことができるため、キレイになったという実感がすぐに得られる場所です。

ですから、キレイにすると気持ちが良いこと、清々しい気持ちになることをお子さんでもすぐに味わうことができます。この自分でキレイにすることができた、という小さな成功体験の積み重ねが、大きな自信へと繋がっていくのです。それを短時間で親子で実践できるトイレそうじは、最初にトライする場所としてふさわしいのです。

トイレで健康診断? スマートハウス

公衆トイレ

最先端の技術を生活に活かす研究が様々な分野で始まっている現代、皆さんは住宅についての研究が始まっていることをご存じでしょうか?

最先端の住宅として、スマートハウスなるものの開発が進んでいるのです。その中にトイレに関するものがあります。

健康診断でも必ず行なう尿検査ですが、自宅のトイレで尿検査ができる仕組みの研究が進められているのです。これは、普段のように用を足すと、自動的に尿検査ができるというものです。

一般的にトイレと聞くと、汚いというイメージを持たれがちですが、排泄物は大切な健康のバロメーターです。人間は排泄をすることにより、体外に毒素を出しています。毒素を全て飲み込んでくれているのがトイレです。ですからトイレは生活に欠かすことのできない大変ありがたい場所だといえます。

そして、トイレは家族全員が必ず使う場所でもあります。家族全員が使う大切な場所をキレイにすることで、家族みんなが気持ち良くトイレを使うことができるようになるのです。

実践!親子でトイレ掃除

子どものはじめてのそうじにおすすめ!「トイレそうじ」のメリットとやり方の画像2

そうじは自分と向き合う時間であると同時に、誰かのために行なう行為です。

自分と向き合うだけの時間は、散歩やヨガなど、別のことでもできますが、自分の心と向き合いながら、他者のためにもなる行為はなかなかありません。

次に使う誰かのために、トイレをキレイにすることは、他者を思いやる心を育ててくれます。「そうじ力」の土台はここにあり、どこのそうじをするときにも、必ず大切にしたい視点です。

トイレそうじはその土台をつくり上げるのに最も有効なトレーニングなのです。

ですが、トイレそうじをいきなりお手伝いとして加えても、子どもはやり方がわかりません。

学校のトイレそうじが話題になることがありますが、あれもなかなか問題で、やり方を教わらないまま、自分たちだけでやれと言われても、難しい所があります。なぜなら、トイレは部屋のそうじとは違うからです。

トイレそうじをする前に、まずは親子でトイレ全体を見てください。

【おそうじチェック トイレの点検】
□ 便器は、どれくらい汚れていますか?
□ 便座の裏やフタ、トイレの床はどれくらい汚れていますか?
□ 排水溝の詰まりはありませんか?
□ タンクの上のホコリはたまっていませんか?
□ 換気口はホコリだらけになっていませんか?

どうですか、便器の中に水垢がたまっていたりしませんか?

まずは、どこが汚れているかのチェックから始めてみましょう。

現代の家は洋式トイレが多いので、洋式トイレを想定して話を進めていきます。

どこのそうじをするときも、そうじは上から順番にするのが基本です。

換気口のホコリがたまっていたら、ホコリを落としていきます。ここは場所によっては手が届かない可能性があるので、一人でそうじができるようになったときも大人が手伝ってあげてください。

次に、タンクの上のホコリを拭き取ります。

昔は雑巾でやるしかありませんでしたが、最近は便利なトイレそうじ用の使い捨てシートもあるので、それを使っても構いません。

続いて、フタや便座の裏を拭いていきます。これが終わったら、便座を全て上げて、便器の中のそうじをします。使い捨てシートの場合はここまでで一旦シートを捨てます。雑巾の場合は雑巾をしっかり洗ってください。

続いて、トイレそうじ用の洗剤とブラシなどを使って便器をしっかりと磨きます。ブラシも最近は洗剤が付いた使い捨ての物もあるので、これを使っても構いません。定期的にそうじが実践できるということが肝心ですから、取り組みやすい方法を取り入れてください。

最後に、床、ドアなどを拭いて終了です。

最初は親子で一緒に取り組んでいきますが、何度か親子で一緒に繰り返すとお子さんもやり方を覚えてきます。慣れたら1人でもできるようになります。1人でできるようになると責任感も生まれ、心の成長に繋がります。

舛田光洋

そうじ力研究家。1969年北海道生まれ。2005年「心と掃除」の研究により自ら開発した実践型思想「そうじ力」で社会啓蒙活動を開始する。『夢をかなえるそうじ力』(総合法令出版)を出版。国内外52冊におよぶ『そうじ力シリーズ』は累計380万部を超える。近著に『一生、運がよくなり続ける!「そうじ力」ですべてうまくいく』(三笠書房)がある。現在は、子どもの学習意欲、成績向上のためのそうじ力や、企業などに対しての環境整備にも力を注いでいる。

X:@masuda621

Instagram:@elmitu77

賢い子の「そうじ力」 そうじで身につく集中力、思考力、判断力

賢い子の「そうじ力」 そうじで身につく集中力、思考力、判断力』(舛田光洋,宮本さおり 著/日本実業出版社 刊)

小~中学生の子を持つ親や教育関係者に向けて、子どもが本当の賢さを得られる「そうじ力」を初公開!累計部数380万部超の「そうじ力」の舛田光洋氏が、気鋭の教育ジャーナリスト宮本さおり氏と組んで、家庭での「そうじ」の効用を伝える一冊。子ども部屋、リビング・ダイニングなどを、「捨てる」「汚れを取る」「整理整頓」のスリーステップでキレイにして、“賢い子どもが育つ環境”に変えるヒント、方法が満載!