辞書嫌いの子が、自分で言葉を調べるようになる4ステップ

伊庭葉子,小寺絢子

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わからない言葉があっても、自分で辞書を引こうとしない…そんな子が、辞書を使いこなせるようになるために必要なこととは?
「さくらんぼ教室」の伊庭葉子先生、小寺絢子先生の解説を、著書より抜粋してご紹介します。


※本記事は伊庭葉子,小寺絢子著『さくらんぼ教室メソッド 発達が気になる子の「できる」をふやす 国語』(Gakken)より一部抜粋・編集したものです。

辞典で調べる

親の視点:覚えていない漢字はすぐに聞くのではなく、自分で調べられたらよいと思うのですが、調べるのにとても時間がかかり、見ているといらいらします。

子の視点:「自分で調べなさい」と言われても、漢字が苦手なのに漢字ばかりのこんな分厚い本、とても自分で調べる気がしないよ……。

学びの手立て

国語辞典、漢字辞典とも、今は小学生用のわかりやすい辞典がたくさんあります。電子辞書もありますが、紙の辞典も工夫しだいで楽しく調べられる便利な味方になります。子どもに合う辞典を選んで、いっしょに調べることから始めましょう。

STEP1 辞典を「見てみる」

国語で使う「国語辞典」「漢字辞典」は、どちらも言葉や漢字が決まった順序で並んでいて、読み方、意味などを調べることができます。子どもが興味のある言葉(「野球」・「ゲーム」など)がどのように説明されているか、自分の名字や名前の漢字にどんな意味があるのかを知るところから始めてみましょう。

STEP2 「五十音表」を手がかりにする

言葉が五十音順に並んでいることを理解し、「気持ち」であれば「き→も→ち」と一音ずつ読んで、順に見ていけばよいことを教えていっしょに調べてみましょう。「五十音表」は目で見て確認できるように、すぐに見られるところに貼っておきましょう。

STEP3範囲を限定して探す

膨大なページの中から調べたい言葉や漢字に到達するまで、子ども一人では力尽きてしまうかもしれません。まず、調べたい言葉や漢字があるページを開いてあげて、「この右側のページから探してみて」など探す範囲を限定し、子どもに「見つけた!」を体験させます。

STEP4「マイ辞典」をつくる

調べた言葉・漢字がわかるように、ノートなどに記録を残してあげましょう。あとから見返して、「いろいろな言葉を覚えたね」など、楽しく振り返りができたり、調べた漢字や言葉を使って、「文づくり」をしてみたりしてもいいですね。

P O I N T

「調べなさい」ではなく、「〇〇がわからないから、調べてくれる?」とお願いして、意味や漢字を教えてもらうのもいいですね。辞典は自分のものを一冊決めて、いつでもすぐに使えるところに置き、蛍光ペンで色をつけたり付箋を貼ったりできるようにしてあげましょう。また、電子辞書とあわせて意味を確認するなどして、長期的には自分が調べやすい方法を選択できるようにしていきましょう。

さくらんぼ教室メソッド 発達が気になる子の「できる」をふやす 国語 (学研のヒューマンケアブックス)

『さくらんぼ教室メソッド 発達が気になる子の「できる」をふやす 国語』(伊庭葉子著, 小寺絢子 著/Gakken)

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