もし明日大地震が来たら? 子どもの命を守る絵本『ぼうさい』が優秀だった【絵本レビュー】
nobico編集部員が、おすすめの絵本をご紹介します。 今回は防災システム研究所所長の山村武彦さん監修の、『ぼうさい(一生つかえる!おまもりルール絵本)』を、5歳の息子と一緒に読みました。
今回読んだ絵本はこちら
『ぼうさい (一生つかえる! おまもりルールえほん) 』(Gakken)
山村武彦 監修/the rocket gold star イラスト
災害が起きたらどうする?
2024年1月1日に発生した能登半島地震。お正月に起こった予期せぬ災害のニュースに、大きなショックを受けた方も多いのではないでしょうか。
被災地では、今なお多くの方が不自由な生活を強いられています。心からお見舞い申し上げます。
災害はいつ起こるかわからないもの。震災をきっかけに、我が家は防災グッズをそれなりに揃えてきました。しかし、いざ災害が起きた時、どのような行動をとるべきかについては、あまりイメージができていません。
子どもの命を守るためには、親がある自分がしっかりしなくては! という訳で、今回は防災にまつわる絵本を親子で読んでみることにしました。
子ども向けと侮れない内容
『ぼうさい (一生つかえる! おまもりルールえほん) 』は、災害が起きた時に身を守るための35のルールが掲載された絵本。35という数は、実際読んでみるとかなりのボリュームがあります。
「かぞくの しゅうごうばしょを きめておこう」「うわさを すぐに しんじないようにしよう」といった災害の基本知識は、子どもだけでなく、大人も今一度復習しておきたいものばかり。かわいいイラストのおかげで、子どもが怖がりすぎずに読めるのがありがたいです。変にストーリー仕立てになっていないのも、個人的には読みやすいポイントでした。
「公衆電話で171にダイアルすると声の録音ができる」など、私自身も知らなかった情報も多く、勉強不足を実感…。やはり、わかったつもりになってはだめですね。
地震だけでなく、竜巻が来た時のベストな避難場所や、雪崩が来た時の逃げ方など、ありとあらゆるシチュエーションでの命の守り方が書いてあり、子ども向けだとあなどれません。
5歳児の反応は?
もともと地震などの災害に敏感な我が子。保育園で色々と教わっていることもあり、親以上に防災意識の高い一面も。
彼は絵本を読みながら、真剣な面持ちで、「こういうときは、避難したほうがいいねぇ」「地震は寝てるときにも来るかもしれないよ」などとコメントしていましたが、「35のルール」のあまりの情報量に途中から集中力が切れてしまいました。(笑)
それほどまでに充実の内容なので、小さい子に読み聞かせるなら、1日1ページなど、日めくり的に区切って読んでもいいかもしれません。一気に読もうとしてしまったことに反省…。
個人的には、すごろく風の防災チェックリストや、持ち出し袋のリストも参考になりました。字が大きくよみやすいので、子どもだけでなくご高齢の方にも役に立つかも。
過去に震災があった日や、防災の日などのタイミングに、防災グッズのチェックと同時に定期的に読み直したい一冊でした。
避難袋の中に入れておくのもいいかもしれません!
『ぼうさい (一生つかえる! おまもりルールえほん) 』(山村武彦監修, the rocket gold starイラスト/Gakken)
災害新時代に子どもたちの身を守るための35個の防災ルールを絵本感覚で楽しく教えられる本です。防災に対する心構えや、実際に災害が起きたときにとるべき行動をやさしいイラストでまとめています。すごろく風ルールチェックリストや、防災ポーズ集や非常持ち出し袋持ち物リストなど保護者にとってもためになる情報も掲載。