「高2まで塾ナシ」から早稲田大学に現役合格できた人に聞いた勉強法
早稲田大学国際教養学部で学ぶKiyopiさん。高校3年生まで塾に通ったことがなかったKiyopiさんの高校時代の成績は、190人中100~140位くらいをいったりきたり。英語は唯一好きで勉強していたものの、国語の偏差値は38。
国際教養学部の入試制度では、「共通テスト2科目を各50点に換算し、合計100点」、「独自の英語試験80点」、そして「英語技能テスト20点」の合計200点で合否が決まります。
なんとしても国語を克服し、さらに英語技能テストにも挑戦する必要がありました。12月の最後の模試でもE判定だったKiyopiさんですが、諦めず入試まで勉強を続けた結果、第一志望の早稲田大学国際教養学部に現役合格を果たしました。
考えたのは効率の良い勉強法だといいます。Kiyopiさんの共通テスト・独自試験の対策について詳しくお聞きしました。(取材・文/吉澤恵理)
高校3年までは塾にも通わず、本格的な受験対策は遅かった
――高校まで公立だったそうですが、進学校だったのでしょうか?成績は良かったですか?
Kiyopi:小中学校は家から一番近い学校に通い、勉強よりも友達と遊ぶために学校に行っているような子どもでした。部活動や友達との時間を楽しみ、勉強はテスト前に一夜漬けで何とか「中の中」を維持する程度でした。
高校に進学してもそのスタンスは変わらず、2年生まで塾に通うこともなく、本格的に受験勉強を始めたのは高校3年生になってからです。高校は偏差値50程度で、進学実績はMARCH合格者が上位20%程度でした。僕の学年のときは、早慶上智に合格したのは6人くらいでした。
――高校3年生から受験勉強を始めるのは遅いのでは?
Kiyopi:確かに、受験生としてはかなり遅いスタートだったと思います。特に英語以外の教科には全く手をつけていない状態でした。高校3年生の4月から河合塾の「グローバルイングリッシュ」に通い、英語を本格的に学び始めました。ただし、塾で学んだのは英語だけで、他の科目は独学です。それでも合格できたのは、限られた時間を効率よく使い、戦略的に勉強を進めたからだと思います。
国語対策で意識した3つのポイント
――国語ではどのような対策をしましたか?
Kiyopi:共通テストの国語では時間配分が非常に重要です。特に現代文は、正確な読解力が求められるので、次の3つのポイントを意識しました。
1. 本文を通読してから設問に取り組む
設問を先に読む方法もありますが、私はまず本文全体を読んでから設問に取り組みました。設問を先に読むと、設問自体の意味が分からなくなることが多かったためです。
2. 重要箇所に線を引いたり、メモをする
初読の際に筆者の主張や具体例に線を引き、段落ごとに軽くメモを残しました。これにより、設問を解く際に本文のどこに戻るべきかが明確になり、時間を節約できました。
3. 解く順番を決める
私は評論文→小説の順で解きました。論理構造が明確な評論文から始めるとペースを掴みやすく、その後の小説でも集中力を維持できました。
教材は、河合出版の「入試現代文へのアクセス」を活用しました。解答後は解説を徹底的に読み込み、自分の間違いのパターンを分析することで得点力を向上させました。
古文は、助動詞や敬語表現を中心に基礎固めを徹底しました。河合出版の「ステップアップノート30古典文法基礎ドリル」を10周以上繰り返し、基礎文法を定着しました。また、一般的に試験で使用される古語単語は、300~500単語と言われるため、古文単語帳を活用し、短期間で覚えました。寝る前や移動時間を活用した反復学習が効果的でした。
漢文は、頻出句形(否定形、反語形、使役形など)の暗記を最優先しました。河合出版の「ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習」を10周以上学習しました。漢文は覚えることが少ないため、点を取りやすく、試験全体の時間配分上でも有利です。
世界史は標準的なテキストを活用
――世界史の対策で意識したことは何ですか?
Kiyopi:世界史は暗記科目と思われがちですが、背景や流れを理解することが知識の定着に繋がります。次の方法を実践しました。
1. 教科書を基に問題集を解く
学校で配られた「マスター世界史」を繰り返し解きました。
2. 地域ごとに同時期の出来事を比較
地域Aでの出来事と地域Bでの出来事を並列的に理解することで、全体像を把握しました。
3. 資料集や年表を活用
時代背景を自分で説明できるまで繰り返し確認しました。
国際教養学部の独特な英語試験への対策は?
――共通テストでは英語も受けたのですか?
Kiyopi:はい、共通テストの英語も受験し、自己採点で9割取れました。ただし、早稲田の国際教養学部では独自の英語試験が課されるため、共通テストの英語は合否に直接関係ありません。それでも、共通テストで高得点を取れたことが自信につながったと思います。
――英語の技能テストは何を受けましたか?
Kiyopi:英検を受けました。英検準1級で14点、1級で20点が加算されます。私は高校3年生の夏に準1級に合格しましたが、ギリギリでしたね。あのとき、合格しなかったら出願は諦めるしかないと思っていました。
――国際教養学部の英語は難しいと聞きますが、どのように学習しましたか?
Kiyopi:国際教養学部の英語リーディングは文章量がとにかく多く、難易度も高いです。そのため、基礎を固めつつ速読力を鍛えることが重要でした。まず、単語や文法の基礎知識を完璧にしました。学校の英語の授業が簡単に感じられるくらいの単語力と文法力が前提として必要です。
単語帳は2冊に絞りくまなく覚えました。文法については、教科書や問題集の文法セクションを重点的に学びました。長文の問題集はあまり使わず、高校3年生から始めた河合塾の「グローバルイングリッシュ」で、慶應やICUの過去問に取り組むなど実践的な問題演習を行いました。
YouTubeで英語のリーディングを鍛えた
――リーディング力向上のために特に効果的だった方法は?
Kiyopi:一番効果的だったのは、生の英語に触れる習慣を作ることでした。私はYouTubeの「TED-Ed」というチャンネルを活用しました。このチャンネルでは、さまざまなトピックの動画が5~6分程度でまとめられており、英語音声+英語字幕で視聴しました。分からない単語があれば、その場で調べるというシンプルな方法です。
――なぜ「TED-Ed」がリーディング力向上に繋がったのでしょうか?
Kiyopi:基礎的な単語や文法の知識はありましたが、英文を解釈するスピードが遅かったんです。共通テストや大学の独自試験では、英文を日本語に訳すスピードではなく、英文を直接イメージとして理解するスピードが求められます。TED-Edを使うことで、ネイティブスピーカーが自然に身につける「英文を映像化する力」を鍛えることができました。TED-Edを見始めてから過去問を解くと、明らかに点数が上がったので、この方法は非常に効果的だと感じています。
英語のライティング力をた高めるための「考え方」
――ライティングにはどのように取り組みましたか?
Kiyopi:ライティングセクションでは、3つの課題に対応する必要がありました。
1. 自由英作文
課題文に対して自分の意見を論理的かつ説得力を持って書く形式です。英語力だけでなく、普段から自分の考えを説明する練習をしていました。私は普遍的な倫理観を意識して意見を組み立てるよう心掛けていました。
2. グラフを基にした説明作文
グラフの内容を説明し、そこから考えられる原因や予測、解決策を述べる形式です。過去問が少ないため、同じ問題を繰り返し解いて慣れることを意識しました。
3. 日本語要約
課題文を日本語で要約する形式です。リーディングで鍛えた速読力を活かし、段落ごとに要点に線を引いて必要な情報を抽出しました。字数制限がないため、とにかく読み取れた内容を多く書くことを意識しました。
――自由英作文で説得力を高めるコツはありますか?
Kiyopi:予想される反論に対して譲歩し、その上で解決策を提示することが効果的です。例えば、私が受験した年の課題は「ドッジボールを禁止する学校が増えていることに対してどう思うか」でした。私は「ドッジボールにはリスクがある」と認めつつ、「教師が子どもたちと一緒にプレイすることで安全を確保でき、一緒に遊ぶことで子どもたちと教師との絆も深まる」という主旨の流れの英文を作りました。このように、反論を想定しながら説得力を高める練習を繰り返しました。
――受験生へのメッセージがありましたらお願いします。
受験は、地道な努力と工夫次第で大きく結果を変えることができます。私も高校3年生の遅いスタートから合格を勝ち取りました。最後まで諦めず、自分を信じて努力を続けてください!