カッとなりやすい子はどう叱る? 子どもの良さを引き出す褒め方叱り方
子どもを褒めるとき、叱るとき、良かれと思ってかけた言葉が逆効果になってしまったことはありませんか?
子どものメンタルは4つのタイプに分けることができ、個性に合わせた言葉がけで子どもの行動が劇的に変わるそうです。
「目標に向かって猛進する情熱的なタイプ・火のラッシャー」のやる気を引き出す言葉がけを、メンタルコーチの飯山晄朗著『こどものメンタルは4タイプ』から紹介します。
※本稿は、飯山晄朗著『こどものメンタルは4タイプ』(大和書房)から一部抜粋・編集したものです。
火のラッシャータイプの特徴
火のラッシャータイプの子への“いい叱り方”
強く叱ったぶん、強い反動があるので注意する
ラッシャーは、叱り方に気をつけないと、カッとなりやすいので十分に注意しましょう。
強く叱ると、そのぶん反動が大きくなります。
ですので、ラッシャーのいいところ、できているところを認めつつ、アドバイスをしてあげましょう。
「やっていることは知っているよ、でもこうした方がいいよ」
と優しく語りかけることが大事です。
強く言えば言うほど、裏目に出ます。大喧嘩につながり、一気に信頼関係が損なわれる恐れがあります。
親や指導者は、まずは、自分自身の怒りを鎮めることが大事でしょう。
また、ラッシャータイプは「一番になりたい」という競争意識も持っています。
「こうすれば、君は一番になれるよ」
と言葉がけできれば、なおいいでしょう。
ラッシャーは相手に尊敬できる部分がないと、なかなか信頼しません。
自分のカッとなる気持ちを抑えて、できる限り穏やかに、大人の対応を心がけることが重要です。
火のラッシャータイプの子への“いい褒め方”
「〇〇が一番だね」と本人が見落としているいい部分を褒めてあげよう
ラッシャータイプは、「地位や名誉」にこだわりがあります。
何かで一番であると言うことを伝えてあげましょう。
まずは、その子が一番になれる部分を見つけてあげることが大事ですが、難しく考える必要はありません。
例えば、
「元気の良さが一番だね」
「挨拶が一番だね」
「準備の早さが一番だね」
など、すごい結果が出ていなくても、いいところを正確に伝えてあげましょう。
ただし、図に乗りやすいタイプでもあるので、本人がわかり切っていることを褒めるのは避けた方がいいです。
また、「君すごいね」「いいよいいよ、その調子」と抽象的なことを言っても、伝わりません。そういったなんでもない部分で褒めすぎると、調子に乗って、周りが見えなくなることもあります。
本人が見落としてしまっている、いい部分に着目して、ここが一番だよとはっきりと伝えてあげましょう。
『こどものメンタルは4タイプ』(飯山晄朗/大和書房)
甲子園強豪校、金メダリストを育てたメンタルコーチによる言葉がけの教科書が待望の文庫化!
良かれと思ってかけた言葉が逆効果にならないために…わが子のタイプを知って最高の言葉がけを!