漫画やアニメから言葉を学ぶ 子どものバイリンガル教育に役立つ勉強法
3人の子どもたちとアメリカ人夫とのアメリカ生活を撮影、編集し、日々子育てに奮闘しながらYouTubeで発信している「おかんさん」。日々視聴者から送られてくる質問の中でも多いのが、「子どもをバイリンガルに育てるためにしていることは?」というもの。
日本語の習得に大きな効果があったという日本の漫画やアニメ。子どもたちの活用方法と親ができるサポートについて、WHTチャンネル著『アメリカ在住3児ママの気張らない子育て法 子育てに正解はない! 家族が笑顔になる子育て』から紹介します。
※本稿は、WHTチャンネル著『アメリカ在住3児ママの気張らない子育て法 子育てに正解はない! 家族が笑顔になる子育て』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集したものです。
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バイリンガルに育てるためにしていることは?
バイリンガルに育てるためにしていることはありますか? というのもよく聞かれる質問ですが、ルールとして決めたことは、「家の中では日本語を使うこと」「平日毎日1時間は日本語の勉強をすること」くらいで、それ以外で私たち親は何かをやらせたということはありません。
アメリカの日本語補習校には、れんもはりも幼稚園から通っています。てらも、もうすぐ入学できるのですが、入学するには日本語での簡単な面接があるので、てらにも頑張ってもらわなければなりません。
補習校では国語以外にも、算数や理科など、日本の学校のように授業を行ってくれるのですが、授業が土曜日にしかないので、朝8時半から午後3時までみっちり時間割りが組まれています。幼稚園から高校3年生までクラスがあるのですが、通っている子のほとんどが駐在員の方のお子さんで、任期が終わると日本に帰ってしまう方が多いので、高校3年生までいるという子はかなり少ないです。
漫画やアニメは効果絶大! 好きなものから言葉を学んでバイリンガルに
それ以外で日本語を習得するのにとても大きな効果や影響があったと思うことは、子どもたちが日本のアニメや漫画を大好きになってくれたこと。前回の一時帰国で日本からアメリカに戻ってくるときには、飛行機に預けられる荷物の制限が1個23㎏までだったので、家で漫画の重さを計算したら100冊は持って帰れることが判明。古本屋さんで漫画や本をたくさん購入して、段ボールに詰めて持ち帰りました。
漫画は漢字もたくさん使われていますし、ルビも振られているので日本語の勉強になりますし、漫画から覚える言葉や言い回しもたくさんあります。アニメもよく観ていて、音声を日本語にしたり英語にしたり、切り替えながら観ていますね。ただ、一つ弊害があるとすれば、悪い言葉も覚えていくのですよね(笑)。娘2人は『ワンピース』や『鬼滅の刃』といった少年漫画が好きなのですが、とくにはりは悪い口調の言葉を覚えて使ってしまうのです。こうしたこともあって、アニメや漫画は良くないと制限する親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、うちの場合は少しでも日本語に触れる時間になってもらえるならいいかなと思っています。
親ができるサポートは好きなものを見つけるための環境づくり
日本で生まれ育った私が経験したことと比べて感じるアメリカの教育や子育ての面白さ、また夏休みに日本の学校に通わせて改めて感じる日本の教育や子育ての面白さ、両方のいいところを取り入れながら、子どもたちには元気に育ってほしいと思っています。過度な期待はしていません(笑)。自分にはこういう特性があるのだなと感じたら、その部分を伸ばしていってもらいたいなと思います。
れんは、ジャーナリストになりたいという夢があります。歴史も好きですし、社会情勢も気になるようで、私たちに質問をしてきたりもします。さらには人前で話すのも嫌いではないので、自分が好きなことややりたいことなのであれば、親としても応援したいと思っています。ただ、夢はころころと変化していくものだと思うので、数年後には違う夢が見つかるかもしれません。
はりはまだ自分が夢中になれるものを見つけられていませんが、彼女は人間力がある子です。学校があまり好きではなく、一時は、家庭で勉強をする「ホームスクーリング」にしたいと言い出したこともありましたが、人にとても優しく、友達もたくさんいます。これからいろいろな経験をして、好きなことを見つけていってもらえたらいいなと思っています。
てらはまだまだ幼く手がかかる時期ですし、どんな子に育つかは未知数です。今は外に遊びに行くのが大好きで、今日もゴルフに行きたいと言っていました。遊びでもなんでもいいので、彼も好きなものを見つけていってもらえたらと思います。
親ができることといえば、子どもがやりたいということがあれば、たとえそれが長続きしなくてもできる限りサポートをしてあげること。できるだけ熱があるうちにやらせてみて、夢中になれることを一つでも見つけてもらえたら、それだけでも嬉しいです。私たちがアメリカに住みながらも日本語を教えたのは、ともに日本語を話せる私たちが子どもたちにしてあげられる唯一のことだったから。しかし今はバイリンガルというだけで生きていける時代ではありません。好きなものから何かを見つけて、後々自分のスキルとなっていく。そんな環境づくりをしていきたいと思っています。
『アメリカ在住3児ママの気張らない子育て法 子育てに正解はない! 家族が笑顔になる子育て』(WHTチャンネル/KADOKAWA)
「子育てって、こんなに肩の力を抜いていいんだ!」アメリカ在住3児ママYouTuberのWHTチャンネルが、YouTubeでは語り尽くせない子育て論を初公開! フォロワー14万人を超えるWHTチャンネルの3児のママが優しく、独自の子育ての論を教えてくれました。