ネガティブな瞬間が「ラッキー」に変わる 育児を前向きにする“魔法の言葉”
「子どもが水をこぼした」「ものをなくした」…育児は思い通りにいかないことの連続です。そんな時はついネガティブな言葉を言いたくなりますが、それを“魔法の言葉”に言い換えるだけで、「ラッキー」が舞い込んでくるかもしれません。
ネガティブな出来事をポジティブに変える魔法の言葉を、でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)『子育てがラクになる魔法の言葉』から紹介します。
※本稿は、でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)『子育てがラクになる魔法の言葉』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部抜粋・編集したものです。
ネガティブな出来事をポジティブに変える魔法の言葉
育児をしていると、うまくいかないことや思い通りにいかないことはよくあると思います。そんな時に、あなたはどんな言葉を使いますか?
「サイアク」「ありえない」「○○のせいで……」
つい口に出てきそうなネガティブな言葉たちですが、日常的にこの言葉を使うと、それが習慣になり、いつしか口グセになってしまいます。
ですからこの言葉たちを、ポジティブに言い換えてみましょう。
魔法の言葉「ラッキー!」
覚えてほしい魔法の言葉はたったひとつ。
それは「ラッキー!」です。
「え? そんなありきたりな言葉でいいの?」って思いましたか? でも、この言葉は人生を変える力を持っているのです。
そしてこの「ラッキー」という言葉は、ネガティブな出来事が起きた時に、より効果を発揮します。
例えば、子どもが水をこぼしてしまったとしましょう。
つい「サイアク」とか「何やってるの!!」と言いたくなりますが、その言葉を「ラッキー」に言い換えてみてください。
「何やってるの! 早く拭きなさい!」
→「ラッキー! こう持ったら水がこぼれるって勉強になったね」
このように「ラッキー!」と口にすることで、次に出てくる言葉がポジティブなものに変わります。起きた出来事は変わらないのに、言葉を変えるだけでその後の対応や気持ちが大きく変わってくるのです。
思ってなくても大丈夫。言葉だけでも「ラッキー!」と口にしてみてください。
そうすると、自然と頭の中で「ラッキー」の理由を探すようになります。
100回怒られるよりも、1回の経験で学ぶことのほうが多い
以前、あるママさんからこんなご相談をいただきました。
「うちの子がゲームをしている時に、うまくいかずに怒って、テレビにコントローラーを投げてテレビを壊してしまったんです」
と、そのママさんはすごく悩んでいらっしゃいました。
そこで僕は、そのママさんにこうお答えさせていただきました。
「それは、すごくラッキーでしたね。100回怒られるよりも、1回の経験で学ぶことのほうが多いですからね」
それを聞いてから、そのママさんは物事を前向きに捉えられるようになり、お子さんも、怒らなくても自然とゲームのルールを守ってくれるようになったそうです。
この経験は、テレビの修理代よりもずっと価値のあることだと僕は思います。
「ラッキー」と合わせて使う「ちょうどよかった」
そして、「ラッキー」と合わせて使うと、さらに効果が強くなる言葉があります。
その言葉が「ちょうどよかった」です。
先ほどのお水をこぼしたことを例に挙げると、
「ラッキー! ちょうどよかった。この床掃除しようと思ってたんだよね」
といった具合に、「ちょうどよかった」という言葉を日常的に使うことで、思考がポジティブになり、運が向いてきます。
さらに「ちょうどよかった」と言ってもらえると、お子さんは安心してまたさまざまなことに挑戦できるようになり、あなたとの信頼関係も高まっていきますよ。
「ラッキー」は運が舞い込む魔法の言葉。
この言葉を使うことで世の中の捉え方が大きく変わるので、朝起きて目が覚めると、布団の中でガッツポーズができるようになり、不安がなくなります。
なぜなら、その日起こるすべてのことが「ラッキー」だと決まっているのだから。
『子育てがラクになる魔法の言葉』(でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)/日本能率協会マネジメントセンター)
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