片付けをしない、ゲームをやめない…子どものやる気を引き出す声かけテクニック
片付けをしない、ゲームや動画をやめない…そんなお子さんは多いでしょう。「お片付けしよう」、「ゲームはもう終わりだよ」と声をかけても、子どもはすんなり言うことを聞かないもの。
子どものやる気を引き出すには、どのような声かけをしたらいいのでしょうか? でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)『子育てがラクになる魔法の言葉』から紹介します。
※本稿は、でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)『子育てがラクになる魔法の言葉』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部抜粋・編集したものです。
片付けの時の声かけ
片付けたくない、というお子さんには「役割」を与えてあげましょう。
普段は大人しかできない特別な役割を与えてあげると、やる気スイッチがカチッと入ることも多いですよ!
声かけ例「このおもちゃ消毒するの手伝ってくれない?」
親「お片付けしよう」
子「イヤ!」
親「あ、そうだ、ママこのおもちゃ消毒しようと思ってたんだ」
子「?」
フキフキ……。
親「〇〇くんもおもちゃ消毒するの手伝ってくれない? 大人しかできない特別なお仕事なんだけど……」
子「え? いいよ!」
子どももおもちゃを拭く。
親「拭けたらおもちゃ箱に入れておいて」
子「はーい」
ポイント
①「特別なお仕事」と伝えてやる気をくすぐる
②本当の消毒でなくても、水拭きでも乾拭きでもOK
①「特別なお仕事」と伝えてやる気をくすぐる
子どもが「やりたい」と言った時に、すぐにやらせずに「どうしよっかな〜」「これ、大人しかできない特別なお仕事なんだけど……」と言って、少しじらしてから「う〜ん……いいよ!」と伝えることで、子どものやる気がアップ!
より一生懸命お片付けを頑張ってくれるようになります。ぜひ試してみてくださいね!
②本当の消毒でなくても、水拭きでも乾拭きでもOK
「消毒液を子どもに触らせるのは心配……」という方もいると思います。
そんな方は、空のスプレーに水を入れて、消毒のようにお子さんに自由に使わせてあげたり、消毒や水を使わなくても、おしりふきや乾いたタオル、ハンカチで拭くというやり方でも十分できますよ!
また、本来の目的は消毒ではなくお片付けなので、上手に拭けていなくてもOKにしてあげてください。ご家庭に合ったやり方で、楽しくお片付けをしてみてくださいね。
子どもがゲームや動画をやめてくれない時の声かけ
ゲームや動画は楽しいから、やめ時が分からないですよね。
そんな時は、お子さんのやっているゲームや動画に興味を持ったり、話を聞いてあげたりすると、すんなりやめてくれることもありますよ!
声かけ例「何それ!? 楽しそう!」
親「ゲームはもう終わりだよ」
子「イヤ!」
親「え~! 何それ!? 楽しそう!」
子「?」
親「どんなキャラクターがいるの?」
子「〇〇と、〇〇だよ!」
親「すごーい! どういうゲームなの?」
子「すごいでしょ! 〇〇なゲームだよ!」
親「へぇ~そうなんだ~! ママも一緒にやってもいい?」
子「え? いいけど」
一緒にゲームをやる。
親「楽しいね! でもこれさ、途中でやめるのイヤだよね?」
子「うん」
親「じゃあ、最後まで終わったらご飯食べよっか」
子「うん」
ポイント
①子どもの予想を裏切る
②子どもと一緒に、やめるタイミングを決めておく
①子どもの予想を裏切る
子どもは、「ゲームばかりしていたら、ママはこう言ってくるだろうな」という予想をします。「ダメ」「もう終わりだよ」「お約束したでしょ」などなど……。
でも、まさか「何それ? 楽しそう!」とか「一緒にやってもいい?」なんて言うとは思いません。そこに「意外性」が生まれ、自分の好きなことに興味を持ってくれるだけで、こちらの話を聞こうという姿勢をとってくれやすくなりますよ!
②子どもと一緒に、やめるタイミングを決めておく
話を聞いてくれない時は、それが子どもの「タイミング」ではないのかもしれません。あなたも、映画を見ている時にクライマックスで突然「はい、終わり」と言われても納得できませんよね。
ですから、あらかじめどのタイミングだとやめやすいのかをお子さんと一緒に考えてみるとスムーズにやめてくれることもあります。
『子育てがラクになる魔法の言葉』(でんちゃん(著), きのこの子(イラスト)/日本能率協会マネジメントセンター)
「よくある声かけ」では伝わらないと悩む保護者に向けて、元保育士、ベビーシッターとして2000人の子どもたちとかかわってきた著者が、「本当に子どもに伝わる・子どもが変わる声かけ」のしかたや子どもと向き合うマインドを具体的に紹介します。