「デザインあ展neo」ってどんな感じ? Eテレ発の体験型展示がほぼテーマパークだった【東京・虎ノ門】

中野セコリ(nobico編集部)

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2025年4月18日(金)~9月23日(火・祝)、『デザインあ展neo』が東京 虎ノ門ヒルズで長期開催されます。
本記事では、実際に『デザインあ展neo』を体験したnobico編集部員が、見どころを紹介します!

『デザインあ展neo』とは?

『デザインあneo』は、デザインについてのさまざまな思考や発見を子どもたち楽しんでもらうことをコンセプトにした、NHK Eテレの人気番組。
映像と音楽の心地よい調和、そして“子ども向け”の枠に収まらない洗練された世界観に、夢中になる大人のファンも多いのではないでしょうか。

今回の展示は、そんな『デザインあneo』の世界を、子どもたちが実際に体験できるかたちにしたもの。「あるく」「たべる」などの“動詞”をテーマに、大人も子どもも夢中になれる、さまざまな展示が楽しめます。

まずは大きな「あ」がお出迎え

入口を抜けてまず目に飛び込んでくるのは、巨大な「あ」の文字をかたどったバルーン。そのスケール感に思わず圧倒されつつ、これから始まる展示への期待が高まります。

その大きな「あ」のすぐ下にあるのは、さまざまな“動詞”を実演する日常の道具たち。まるで生き物のように動くその姿に、思わず足を止めて見入ってしまいます。

あるく姿が巨大スクリーンに⁉

すぐ隣には、「あるく」をテーマにした展示がありました。「あるきカタログ」では、撮影ブースで指定されたポーズの写真を撮ると、その画像がなんと巨大スクリーンに映し出されます。

自分の写真が、ほかの来場者の写真と組み合わさって、まるでパラパラ漫画のような“あるく”動画が完成。自分が作品の一部になる楽しさを味わえました。

「くつ底ハイキング」も、子どもたちが夢中になりそうな展示のひとつ。靴を地面の上でぺたぺた歩かせると、足跡がくっきり浮かび上がります。
足跡の形は、靴によってさまざま。つい色々と試したくなります。

さらに進んでいくと地面に現れるのが、「横断歩道はどれ?」の展示。横断歩道のシマシマが3つ並んでいますが、正しい幅はこの中の一つです。どれが正解かわかりますか? 

自分好みのプリンにうっとり

「たべる」をテーマにした展示で人気を集めていたのが、自分好みのごはん、ハンバーグ、サンドイッチ、プリンが作れる「おいしそう⁉」のコーナー。
筆者はプリンに挑戦しました。かたさ、おんど、デコレーションなどを厳選し、出来上がったのがこちらです。

固めのプリンにもりもりのフルーツがおいしそう。写真に添えられるキャッチコピーは、何を選択したかによって変わるようです。

つづいてこちらは「オトマノペ」をどんぶりなどにあてはめて遊ぶ「オトマノピース」。いいな、と思う食感を思うままに盛りつけていったら、こんな感じになりました。

これは何丼なんだろう。

フォトスポット的な展示もありました!「たべられるきもち」では、巨大なお箸につままれる気分を体験できます。なんと、お箸の上には大人が乗ってもOK。思わず童心にかえってはしゃいでしまいます。

「えらそうなイス」に座ってみる

「すわる」をテーマにした展示には、さまざまな形のイスが。ひときわ目を引いていたのが、こちらの「えらそうなイス」です。高いところから王様気分が味わえます。なかなかできない体験ですね。

「学童イスのゆめ」では、子ども用のイスがなんとビーチチェアやブランコに大変身。まるで子どもの空想がそのままカタチになったかのようなイスたちに思わずわくわくします。

「動詞」がテーマの色々な遊びに挑戦

さらに進んでいくと、たくさんの動詞にまつわる展示がずらり。

特に目立っていたのが、「るてす」という展示。
下から上に風を送る扇風機の上にゴミ袋をのせて、空中へふわっと飛ばします。めざすのは、天井にある大きなゴミ箱。重力に逆らってゴミをすてるような体験に、皆大はしゃぎでした。

「こわすとなおす」は壺を壊して再び組み立てる立体パズル。思いがけない難易度で、たまたま通りがかった作者のYOYさんに助けてもらい、何とか完成しました。

3種類あり、大きいもののほうが難しいそうで、会場では大人が夢中で取り組む姿もちらほら。ふだんはNGな「壊す」という動作を遠慮なくできるのも、子どもにとっては楽しいポイントかもしれません。

こちらの「もちはこびトライアル」も人気でした。ちくわやギターを金属のパイプに当たらないようにそっと運ぶゲームですが、これもなかなか難しい! 失敗すると、ちょっとドキッとするような仕掛けが……。最後にパイプに当たった回数もわかるので、家族で競い合っても楽しいかもしれません。

他にも、書いた文字がほかの字に変化する「かくかくしかじか」や、番組と同じコーナーを体験できる「デッサンあ」など、ここでは紹介しきれないほどの楽しい展示が盛りだくさんでした。ぜひ実際に足を運んで、お気に入りの展示を見つけてください。

360度スクリーンで味わう没入体験

たくさん遊んで大満足、そろそろ出ようかな……と思いきや、なんとまだ展示は続いていました。たどり着いたのは、360度大きなスクリーンで囲まれた部屋。画面いっぱいに広がる映像はものすごい迫力です。

身近な物を最小まで分解したコマどりアニメ「解散集合!」や、機械の動きが気持ちの良い「うごかせロボメカ」などの映像が楽しめます。映像とともに身体を動かす「DO IT!」 はお子さん必見です!

最後は参加型ショーステージ

最後の展示は「デザインどっちでショー」。
登場人物がディベートを繰り広げる参加型のショーです。
観客も一緒に「どっちがいい?」と考えながら楽しめる構成でした。

印象的だったのは、鮮やかな照明の空間と映像の迫力。まるで本物のショーを観ているようで、思わず引き込まれてしまいます。

デザインの奥深さや面白さを、遊びながら体感できる締めくくりとなっていました。

テーマパークのような展示 長時間滞在も覚悟して!

この日来場していた5歳の子どもたちに感想を聞いてみたところ、特に人気だったのが「るてす」でした。ゲーム的な要素が子どもの心に火をつけた様子。「ちゃんとゴミ箱に入った!」と自慢げな男の子たちがほほえましかったです。

また、「おいしそう⁉」のコーナーが一番楽しかったと語るの女の子は、ごはん、ハンバーグ、サンドイッチ、プリンと、すべてのメニューを作って楽しんだそう。子どもたちが満喫している様子が伝わってきました。

映像ディレクターの中村勇吾さんによると、「デザインあneo」は“子どもをあまり子ども扱いしない”というポリシーでつくられている番組なのだそう。
その世界観を楽しめる本展示は、子どもはもちろん、大人だけで遊びに行っても満足できる内容でした。

最初から最後まで見どころしかなく、テーマパークなみの充実度の展示でした。大ボリュームなので、ペース配分を考えながら、じっくり楽しむのがおすすめです。
ぜひ、ご家族で足を運んでみてください!

デザインあ展neo

会期:
2025年4月18日 (金) ~ 9月23日 (火 ・ 祝)

開館時間:
10:00~19:00 (入場は閉館の30分前まで)
※ただし4月23日(水)および各月第一 ・ 第三水曜日は17:00閉館。9月17日(水)は19:00閉館。
※開館・閉館時間は変更することがあります。当日の開館時間は公式サイトでご確認いただけます。

会場:
東京都港区虎ノ門二丁目6番2号
TOKYO NODE GALLERY A/B/C
虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45F

チケット:
一般…2,500円
高校生 ・ 中学生…1,200円
小学生…1,000円
2歳以上…500円
 ※小学生以下のお子様は、チケットをお持ちの保護者の方の同伴が必要です。
2歳未満のお子様:無料
介助者の方:無料

詳細は公式サイトをご覧ください。