子どもの歯並びは「生える前」からチェックが必要? 歯科医に聞いた「最近の矯正事情」
「矯正治療は永久歯が生えそろってから」と思っていませんか? 実は、きれいな歯並びのための準備は赤ちゃんのころから始まっているのです。
今回は、長年にわたり小児から成人まで幅広い矯正治療に携わるオレンジ歯科院長・村上明日香先生に、最新の矯正事情や治療開始のタイミング、さらには乳歯が生える前の口腔ケアについて詳しく伺いました。(取材・文/吉澤恵理)
最新矯正事情
――近年の矯正治療にはどのような変化があるのでしょうか?
村上先生:ここ数年で矯正治療は大きく進化しています。ワイヤー矯正だけでなく、透明で取り外し可能なマウスピース矯正(インビザラインなど)が普及し、大人の方でも気軽に始めやすくなりました。また、AIや3Dスキャン技術を活用することで、より正確な治療計画や予測が可能になり、治療の質も格段に向上しています。
赤ちゃんのうちから始まる歯並びの準備
――歯が生える前からの口腔ケアは必要ですか?
村上先生:はい、歯が生える前からのケアはとても大切です。生後すぐから、授乳後にやさしくガーゼで歯ぐきを拭いてあげると、清潔を保つだけでなく、口の中を触られることに慣れる習慣にもなります。これは将来の歯みがき習慣や歯科受診への抵抗を減らす効果もあります。
――歯並びに影響するような生活習慣もありますか?