黒い甘酒ってどんな味?飲み比べ&ワークショップが楽しめる「麹」の食育スポット【京都・梅小路醗酵所】
京都・梅小路公園にある「梅小路醗酵所」は、発酵の奥深さを体感できる食育スポット。様々なワークショップが体験できるほか、店内では他ではなかなかお目にかかれない「黒い甘酒」も味わえます。はたしてその味は?
身体も心も元気になる、発酵のおいしさが詰まった「梅小路醗酵所」の魅力を、編集部の体験レポートでお届けします!
京都・梅小路にある「梅小路醗酵所」とは
「梅小路ポテル」に併設されている「梅小路醗酵所」。メインに取り扱っているのは、味噌やしょうゆ、お酒、甘酒などの原料となる「麹」です。
店内では、自家製の麹を使った甘酒などのドリンクを楽しめるほか、小さなお子さんも参加できる発酵ワークショップを毎日開催しています。
麹は、蒸したお米や大豆に「麹菌」というカビの一種をつけて発酵させてつくります。こちらは梅小路醗酵所の麹室で醸されているお米。あたたかい空気とともに、サウナのようなにおいがしました。
作った麹は、そのまま店内で提供されるメニューの材料に。こちらはブレンダーで甘酒の口当たりを滑らかにしているところだそう。
見た目と味に驚く「甘酒飲み比べ」を体験
著者も早速、麹を使ったメニューを味わってみることに。
6月末ということもあり、夏にぴったりの「氷甘酒」が!
夏バテや疲労回復にも効きそうな「酒蔵の梅ジュース」も魅力的です。
子どもも喜びそうな「甘酒スムージー(いちご)」も気になる……
決めきれず迷っていたら、お店の方が「甘酒飲み比べ」をおすすめしてくださいました。4種類の甘酒を少しづつ味わえるそうですが、私の鈍感な舌に違いがわかるでしょうか?
おそるおそるオーダーし席に向かうと……なんと店内の椅子がブランコになっていました。
これは子どもが喜ぶこと間違いなし! はしゃぎすぎて、強く漕がないよう注意が必要です。
ゆらゆら揺られつつ待っていたら、いよいよ甘酒が運ばれてきました。
4種のうち、2種類が黒い!! 初めて見る色に驚きます。
まずはさっそく「甘酒」をいただきます。
こちらはおそらく皆様が想像する、プレーンな甘酒の味。
クセなくおいしくいただけます。
お次は「玄米甘酒」。
玄米麹で作られており、食物繊維がたっぷり。
飲みごたえというか、食べ応えを感じる口当たりです。
香ばしさを感じ、先ほどの「甘酒」とは違った魅力を感じました。
そしていよいよ黒い甘酒、「黒麹甘酒」に挑戦です。
こちらはお酒などに使われる黒麹を使った甘酒。黒麹にはクエン酸が含まれるため酸味が強く、まるで梅のような風味に仕上がっています。
白い「甘酒」とは全く別物。初めて出会う味に、感動と衝撃が走りました。
最後は「黒麦麹甘酒」。
こちらは上級者向けの味とのことで、他の甘酒より少なめの量での提供です。
「黒麹甘酒」と同じく、酸味がさわやか。
ほろ苦さもあり甘さはかなり控えめですが、個人的には結構好きな味でした。
できるならもっと味わいたい!
甘酒の飲み比べは、「飲む」というよりむしろ「体験」に近いメニューでした。甘酒はすべてノンアルコールなので、お子さんでも安心して楽しめます。特に「黒麹甘酒」はフルーツのような味わいなので、甘酒初心者におすすめかもしれません。
甘酒の知られざる世界、ぜひ試していただきたいです。
親子で楽しめるワークショップを開催!
「梅小路醗酵所」では、さまざまなワークショップを楽しむことができます。
この日開催されていたワークショップは「梅酒づくり体験」。
小梅や砂糖、お酒などを組み合わせ、オリジナルの梅酒/梅シロップを作ることができる手軽なコースで、小さなお子さんも参加しやすそう。
予約状況はホームページで確認できますが、空きさえあれば現地で予約もOK。開催時刻の1時間前まで申し込みが可能です。この気軽さが子連れにはうれしいですね!
筆者も「まだ参加受け付けてますよ!」と声をかけていただいたのですが、帰りの新幹線の関係で泣く泣く断念……。次回は子供を連れて参加したいです。
「梅小路醗酵所」では、他にも、麹を自分の手で作れる「麹づくり体験」や、好きなスパイスや素材を組み合わせて作る「選んでつくるフレーバー塩麹作り」などのワークショップを開催しています。
特に「麹づくり体験」は、ここならではの貴重な体験!
おすすめは、梅小路醗酵所の麹室にて、麹づくりの最終工程である「出麹」を体験できる初心者向けのコース。麹を手でほぐしながら冷ましていく工程を体験できます。

出来たての生麹はその場で試食し、さらにパウチに詰めておみやげに! 炊飯器をつかった甘酒づくりをレクチャーしていただけるので、家でもおいしい甘酒が味わえるのがうれしいポイントです。
中級者向けには、麹づくりの重要工程「種切り」を体験できるコースも。蒸し米に麹菌を混ぜるという、麹造りの醍醐味を体験できます。こちらは根気のいる作業で、体験に2時間30分かかるため、小学校高学年以上のお子さんにぜひ!
詳細とスケジュールは、ぜひホームページを確認してみてください。
自宅でもできる麹体験
梅小路醗酵所では、自家製の麹をお土産として購入できます。炊飯器で作れる「食べる甘酒」や、手軽に作れる「しょうゆ麹」など、麹を使ったレシピも配布されているので、初心者でも安心して挑戦できます。
さらに、「麹を一から作ってみたい!」という方のために、麹用のササニシキ米や種麹の販売も。子どもと一緒に、実験のように楽しめそうです。レシピも配布されていますが、講座を受けた後に挑戦するほうが安心かもしれません。
ちょっと立ち寄り派も、しっかり体験派も大満足!
梅小路醗酵所は、「味わう」だけでなく、「自分で作る」「知識を得る」という体験ができる、まさに食育スポットです。
公園で遊んだあとや、向かいの銭湯「ぽて湯」を楽しんだあとに気軽に立ち寄るのもよし、体験を通じて発酵の世界にじっくり触れるのもおすすめです。
自由研究のネタ探しにもぴったり。おやつがてら、ぜひ親子で訪れてみてはいかがでしょうか。
梅小路醗酵所
〒600-8835 京都府京都市下京区観喜寺町15 梅小路ポテル京都内
TEL.075-744-6557
●営業時間:10:00-22:00(ラストオーダー21:30)
●定休日:年中無休(ポテル営業日に準ずる)
●公式ホームページ:https://hakkojo.com/shop/umekoji/