子どもの「好き」を才能につなげるには?夢を育てる“つるの流“親の見守り方

つるの剛士
うたの留学出発日。応援してるけどやっぱり寂しい
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子どもがふと見せる、目の輝きや夢中になる瞬間。それこそが「魂のうずうず」だと、つるの剛士さんは語ります。
そのうずうずを見逃さず、子どもの「好き」を盛り上げてあげる。すると、漠然とした関心が、やがて夢へと姿を変えていくのだそうです。

子どもの「好き」に輪郭を与える、つるの家流・見守る子育てをご紹介します。

本稿は、つるの剛士 (著)『「心はかけても手はかけず」つるの家伝統・見守り育児 つるのの恩返し』(講談社)より一部抜粋、編集したものです。

子どもの夢に輪郭を与えてあげよう

子どもの「魂のうずうず」を見逃さない

子どもの好きなことに気付き、それを伸ばしてあげるためには、親は何をすれば良いのでしょうか?妻と僕はシンプルに、子どもがやりたいと言ったことは基本的に何でもやらせています。親から子に球を投げるイメージで、子どもがいろいろと試す機会を与えてあげるといいかなと思っています。旅行に連れ出したり、音楽を聴かせたり、自然を体験させたり。習い事もその一つかもしれません。

その中で妻と僕は、子どもたちの「魂のうずうず」を見逃さないように気を付けてきました。子どもが目をキラキラさせている、熱量高く何かに没頭している、その瞬間を見逃さないようにしています。長男の詠斗は幼少期から自然が大好きで、山や森に行くと、聞いたこともないような奇声をあげて興奮していました(笑)。それで、僕ら夫婦は「詠斗は絶対に自然の中の環境が向いてるよね」と共通認識を持っていました。結果的に、詠斗は都市部ではなく、大自然に囲まれた田舎にある高校を留学先として選択しました。

親に強制されたわけじゃない、自発的な「魂のうずうず」には意味がある。それが子どもの好きなことであり、ひいては夢につながってくるのではと思います。

子どもの「好き」を盛り上げる

僕は、「子どもがこれに向いているな、これが好きなんだな」と気付いたら、その気持ちを盛り上げることも大切にしてきました。たとえば長女のうたは、小さい頃よく家族で訪れていたある地域がとても気に入っていました。なぜ好きなの?と聞いたら、そこに暮らす人々が素敵だと。それで僕は、彼女がその地域の文化にもっと触れられるように、その国の民族音楽を家で流してみたり、料理が食べられるレストランに家族で行ったりしました。そのたびに、明らかに娘のテンションが上がっているのがわかりました。

うたは、今ではその地域の大学で観光学を学び、幼少期からの夢に向かって歩んでいます。留学先の写真をしょっちゅうLINEで送ってくれるのですが、毎日をエンジョイしているのが伝わってきて、こちらの方がうれしくなります。

人生はロッククライミング! 自力で登ることに意味がある

子どもの「好き」という気持ちは、最初はぼんやりしたものです。自然が好き、ある地域が好き、といったような。僕の「盛り上げる」は、そこにもう少しはっきりした「輪郭」を与えてあげる作業だったのかもしれません。それによって、子どもはもっと好きになって、もっと一生懸命進んでいく。そこからはロッククライミングみたいなもの。親があらかじめルートを設定したって、子どもはその通りには登りません。自分で道を決め、足場を作って上へ上へと向かう。失敗して下に落ちても、また岩場に喰らいつけばいいんです。親は最初の一歩を後押ししてあげることはできるけど、あとは信じて見守るだけです。

でも、夢は途中で変わっていいと僕は思っています。僕だって芸能界には入ったけれど、俳優、おバカタレント、アイドル、歌手、ついには保育士に。こんな夢は自分自身全く思い描いていなかったし、芸能界という括りで考えなければ、転職を繰り返しているのと変わりません。詠斗は森や山が好きで自然豊かな国へ留学しましたが、今はアートに興味があると言っています。情報が溢れる現代、若いうちからやりたいことを一つにしぼるなんて無理だし、魂がうずいちゃったら、それを止める必要はありません。うずいた方向に向かえばいい。僕たち親は子どもを生まれた時から見ている。だから、子どもの夢の一番の理解者になってあげられるのも、僕ら親なのかもしれません。

つるのの恩返し

つるの剛士 (著)『「心はかけても手はかけず」つるの家伝統・見守り育児 つるのの恩返し』(講談社)

人気絶頂時に芸能界では当時異例の男性育休を取得し、「イクメン」代表として取り上げられ、ベストファーザー賞を受賞。勉強好き、海外留学など、それぞれが好きな道を突き進み「生きる力」が強い5人の子。結婚20年を超えても仲良し夫婦。

令和家庭の理想像を地で行くつるの家ってどんな子育てをしてるの!?

本人のロングインタビューと母・3人の妹・愛妻・5人の子の徹底取材で、つるの家伝統の「手はかけずに気をかける」見守り育児と家族仲の良さの秘密が明らかに!
つるの剛士ってどんな父親?夫?息子?兄?つるの家総勢10名に赤裸々に語ってもらいました。家族からの通信簿、50歳を祝うメッセージなど、意外な真実とくすりと笑えるエピソードが満載です。

後半では、5児の父親であり保育士資格を持ち非常勤幼稚園教諭としても勤務する、つるの剛士の経験と知識を基に、子育てや夫婦関係のお悩み相談に対して、自身のエピソードを絡めながら実践的アドバイス。対談した知育ママインフルエンサーも、つるの剛士のアンサーに驚きと共感の嵐!
「生きる力」、「最強の自己肯定感」を育む“つるの格言”に注目!

「心配より信頼」
「子育てに共通のマニュアル本なんてない」
「負荷をかけて放っておくほうが豊かに実る!野菜作りと子育ては同じ」
etc.