子どもが塾をサボったら…精神科医が説く「親子関係を壊さないための話し方」

一般社団法人Raise・宮本さおり(聞き手・構成),すえこ(文)
2025.07.31 21:23 2025.07.31 21:30

膝を抱えて落ち込む小学生

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お子さんが習い事や塾に行くことを渋ることがあります。親に内緒でサボっていて、習い事の先生から連絡が来て知ったという家庭も少なくありません。つい感情的に叱ってしまいそうですが、感情に任せて叱るだけでは、子どもの本心を見失い、信頼関係にすき間が生まれてしまうことも。

実際、大人になった今でも「あのとき、サボったことで叱られた経験が今も傷として残っている」と語る人もいます。小さなすれ違いが、やがて大きな親子の溝へとつながる前に親が気をつけるべきことがあります。

子どもが習い事を「サボる」とき、親はどんな視点を持てばよいのでしょうか。今回は児童精神科医で『子どもが本当に思っていること』の著者であるさわ先生に、子どもの心に寄り添う「習い事との向き合い方」や「叱らない関わり方」について教えていただきました。(聞き手・構成/一般社団法人Raise・宮本さおり、文/すえこ)

「サボる」は誰の言葉?子どもの本心を見落とさない

父親に支えられる男の子

子どもが習い事や塾を「サボった」と聞いたとき、大人はつい「怠けている」と感じてしまいがちです。

しかし、その”サボる”という言葉は、大人が「サボっている」と一方的に捉えて表現しているに過ぎないかもしれません。その捉え方は果たして正しいのでしょうか。

精神科医さわ

精神科医さわ

児童精神科医、精神保健指定医、精神科専門医、公認心理師、医療法人霜月之会理事長。精神科の勤務医として、アルコール依存症をはじめ多くの患者と向き合う。発達ユニークな子どもの育児に苦労しながらも、シングルマザーとして2人の娘を育てている。長女が不登校となり、発達障害と診断されたことで「自分と同じような子どもの発達特性や不登校に悩む親御さんの支えになりたい」と勤務していた精神病院を辞め、名古屋市に「塩釜口こころクリニック」を開業。老若男女、さまざまな年代の患者さんが訪れる。これまで延べ3万人以上の診察に携わっている。

X:@CocoroDr_Sawa

Instagram:@cocoro_dr.sawa

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