努力を楽しめる子になる! 苦手克服より得意を伸ばす“グロースマインドセット”とは?
泳げるようになった、野球でヒットを打てた…習いごとでの成功体験は、子どもの「やればできる」という自信を育てます。「できない」ことにばかり目を向けると、挑戦そのものが苦痛になってしまうことも。
人間の成長に関わる大きな2つのマインドセットとは? 岩田かおり著『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育』から紹介します。
※本稿は、『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育』(岩田かおり/ディスカヴァー・トゥエンティワン)から一部抜粋・編集したものです。
「フィックストマインドセット」と「グロースマインドセット」
人間の成長には、「フィックストマインドセット」と「グロースマインドセット」という大きな2つのマインドセットが関わっています。
フィックストマインドセットは、人の能力は固定的で、がんばったところで大して成長しないという考え方です。
努力しても変わらないと根底で思っていると、運動においても、勉強においても、社会人になって仕事を始めても、モチベーションを持って物事に取り組むことが難しくなります。
一方で、グロースマインドセットは、それぞれの能力は努力や経験によって伸ばすことができるという考え方です。この前提があることで、さまざまなことに挑戦したり粘り強く努力できたりします。
習いごとで「グロースマインドセット」を育む
早い段階で、やればできるという感覚をつかめた子や、何らかの成果を出した経験がある子は、グロースマインドセットを育むことができます。
水泳で25メートル泳げるようになったことや、野球の試合でヒットを打てたことなどの経験がポイントになってきます。
そういう意味で、習いごとは活用の価値があるのです。
「できない」をできるようにする努力に価値があると考える傾向のある人は要注意
しかし、苦手なものを克服するために習いごとや勉強をスタートすると、日々「できない」ことを突きつけられた状態になります。
できることを伸ばすよりも、「できない」をできるようにする努力に価値があると考える傾向のある人は要注意です。親がその姿勢で習いごとに臨ませていると、子どもは、どんどん成長していって楽しいという原体験を獲得しづらくなります。
お気楽に「これ得意なんだ!」「私なら絶対できるよ!」と勘違いするぐらいのグロースマインドセットを築くほうが、人生がずっと楽しくなると思いませんか?
習いごとに限らず、子どものグロースマインドセットを育む接し方を大事にしていけるといいですよね。
『自分から学べる子になる 戦略的ほったらかし教育』(岩田かおり/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
「夏休みの宿題、どれからやればいい?」とお子さんに聞かれたら、なんと答えますか?
答え① 一番時間のかかりそうな宿題からやるといいんじゃない?
答え② 自分の勉強だから、自分で考えてみたら?
答え③ トマトを口にいっぱい入れることじゃん?
……じつは、この答えは③です。
「え? なんで?」と思われた人も多いのではないでしょうか。
その理由が気になる方は、本書の「はじめに」で解説しているので、ぜひお手に取って確認してみてください。