100万円が70億円に!? 『浦島太郎』で子どもに教える「時間を味方にする」投資の力
子どもに「なぜ貯金じゃダメなの?」「投資って何?」と聞かれたとき、親としてどう答えていますか?多くの親が「自分もよくわからない」と感じているのが現実ではないでしょうか。
そんな親子の悩みに一つのヒントを与えてくれるのが、みずほフィナンシャルグループと空想科学研究所による『昔話でおカネの基本がわかる!空想金融教室』です。なかでも『浦島太郎』を題材にした章では、「竜宮城の3年間で地上は300年経過」という設定を使って、複利効果や長期投資の概念を説明しています。
100万円が70億円になる計算例を通じて投資の威力を示しつつ、休眠預金や失踪宣告といった現実的なリスクも併せて説明。投資の光と影を包括的に理解できる構成で、難しい金融概念を昔話で楽しく学べる工夫がされています。 家庭での金融教育に悩む親にとって、子どもとの具体的な会話のきっかけとして参考になるでしょう。今回は、この教育手法の実例をご紹介します。
※本記事は、『昔話でおカネの基本がわかる!空想金融教室』(小学館)より一部を抜粋、編集したものです。
浦島太郎が大金持ちになれる最高のプランとは?
漁師の太郎はある日、子どもたちにいじめられていたカメを助けて、海に帰してあげた。すると数日後、そのカメが太郎の家にやってきて「先日はありがとうございました。お礼に、太郎さんを海の底の『竜宮城』に招待します」と言う。
太郎には年老いた母がいたが、「すぐ帰ってくればいいかな」と思い、カメの誘いを受けることにした。太郎が、カメの背中に乗って竜宮城に行くと、そこは驚くほど美しいところだった。
たいへんおいしいご馳走が出され、また魚たちは見事な踊りで太郎を歓迎してくれた。乙姫さまの「いつまでもゆっくりしていってください」という言葉にも甘え、太郎は竜宮城での日々を心から楽しんだ。
そして、気がつけば3年が経ってしまった。残してきた母親のことが気になり始めた太郎が「そろそろ地上に帰ろうと思います」と告げると、乙姫さまはとても悲しんだが、「では、これをお持ちください」と玉手箱を渡してくれた。その際、「決して開けてはなりませんよ」と、謎めいたことを言いながら。
太郎がその玉手箱を抱えて地上に戻ると、景色は一変していた。知り合いもー人もいなかった。竜宮城にいた3年のあいだに、地上ではなんと300年が経っていたのだ。
太郎はどうしていいかわからず、乙姫さまからもらった玉手箱のフタを開けた。すると、なかから白い煙がモクモクと上がり、それを浴びた太郎は、たちまちおじいさんになってしまったのだった。
柳田さん:こんな物語が、金融にどんな関係が……と頭を抱えていたのだが、はっ!筆者はいま、すごいアイデアを思いついてしまった!
太郎が竜宮城に3年いるうちに、地上では300年が経った。竜宮城と地上の時間の流れは100倍も違うわけである。この特異な説定を活用すれば、おカネをどばーんと増やせるのではないだろうか!?たとえば、もし太郎が地上の銀行口座におカネを預けていたら、3年後に戻ってきたとき、その口座のおカネは300年の利子がついて、たいへんな額になっているはず。海から戻った太郎としては、これがホントの濡れ手で粟だ。
300年後の預金額を計算する
みずほさん:柳田先生のご指摘どおり、太郎にとってはビックチャンスだと思いますよ。資産運用は、長期投資が効果的ですから。
『昔話でおカネの基本がわかる!空想金融教室』(小学館刊/柳田理科雄(著)・みずほフィナンシャルグループ(解説・監修)・株式会社博報堂・博報堂ケトル(協力))
金融経済教育の一環として、みずほと空想科学研究所がタッグを組んで、2024年4月に立ち上げた「空想金融教室プロジェクト」。そこで公開してきたエピソードに、新たに書き下ろしたイラストやコラム・用語解説などを加えて書籍化。「お金」について、親しみにくい投資の話から、難しく感じる金融や保険の話まで、有名な昔話を用いながら解説する一冊。