「プーメリー」なぜ人気? 少子化でも販売数が増える理由

nobico編集部
2025.09.12 15:33 2025.09.16 11:50

プーメリー

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SNSの口コミで人気を集め、今や赤ちゃんの必需品として語られることも多い、「プーメリー」こと「くまのプーさん えらべる回転6WAYジムにへんしんメリー」(タカラトミー)。

2024年に国内で最も売れたおもちゃとして、日本おもちゃ大賞2025ではヒットセールス賞を受賞しました。

なぜ「プーメリー」は多くの赤ちゃんの心を掴むのか? マーケティング担当の方にお話を伺いました。
(取材・文:nobico編集部)

「#プーメリー」でSNSからブームに

スマホをする人

─プーさんのメリーはいつから発売されていますか?

2002年に、「ジムにへんしんメリー」という商品名で初代を発売しました。そこから5〜6回ほどリニューアルを重ねています。

2025年7月にも「プラス」にリニューアルしましたが、その前のバージョンが2024年の国内玩具市場で最も売れたおもちゃとなり、日本おもちゃ大賞2025でヒットセールス賞をいただいています。

少子化が進む中ではありますが、ここ数年は売上を順調に伸ばしており、昨年は過去最高の販売数を記録しました。

─ブームの背景にはSNSの力があるのでしょうか

そうですね。購入された方に「どこで最初に商品を知りましたか」と聞くと、SNSでの投稿がきっかけという回答が非常に多いんです。長期間使用して満足された方が「プーメリー」の愛称とともに口コミを投稿してくださり、それを見た新しい親御さんがまた購入する、という好循環が生まれています。出産準備の必需品として紹介していただくことも多いですね。

─ブームはいつ頃から始まったのですか

4〜5年前からでしょうか。ちょうどInstagramが普及し始めた時期と重なって、口コミが一気に広がった印象があります。

赤ちゃんの心つかむ理由は?

メリーを眺める赤ちゃん

─多くの親御さんと赤ちゃんの心をつかむ商品の魅力は何でしょうか

商品名にも入っている「選べる回転」が大きな特徴です。ゆっくり回転、ふつう回転、そしてランダム回転の3つのモードがあり、特にランダム回転は止まったり動いたりする機能になっています。

赤ちゃんは変化を好む特性があるため、常に動き続けるよりも、時々止まってぬいぐるみがランダムな動きをすることで注目してくれるんです。その結果、ぐずっていた赤ちゃんが「はっ」となって泣き止んでくれるという声を多くいただいています。

─キャラクターにプーさんを採用されたのはなぜでしょうか?

20年前の発売当初からプーさんを使用しています。弊社ではプーさんの商品を多く展開していますが、特に0歳向けのおもちゃでは、プーさんの黄色い色味や柔らかな印象が、親御さんや赤ちゃんから受け入れられやすいと感じています。

─黄色と赤色の配色は、確かに赤ちゃんが認識しやすいかもしれませんね

そうですね。プーさんも人気ですが、ティガーの背中のしましまに赤ちゃんが注目しているという口コミも多いです。
おそらく視覚的に、最初に認識しやすいのがティガーなんでしょうね。

ママ・パパに寄り添うプーメリーの進化

プーメリー

─「プラス」ではどこがリニューアルされましたか?

最大のポイントは、折り畳み式ベビーベッドへの取り付けが可能になったことです。従来の製品では対応できませんでしたが、別売りパーツを使用することで安全に取り付けられるようになりました。

現在は折りたたみ式ベビーベッドをお使いの方が多いということで、新商品からこちらに対応しました。実際に2割以上の方が別売りパーツを一緒に購入されています。

また、ライトを叩くとポンポンと音が鳴る太鼓遊びの機能も新たに追加されています。

─リニューアルでは子育てを実際にされている親御さんのご意見を取り入れているのでしょうか?

積極的に聞かせていただいています。今回の新作でも、前バージョンの商品を実際に2年間使用していただいた方々に座談会を開催し、「ここがあったら良かった」「こうしたらもっと良い」といったご意見を取り入れてリニューアルしました。

実際に子育てを経験されているパパママの声を大切にしながら、これからも多くの赤ちゃんとパパママの毎日をやさしく支えていけたらと思います。

 

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