「100回引けば1回は当たる」は本当? 子どもに説明したい“ガチャ確率”の話

渡邉究
2025.11.13 10:20 2025.11.14 11:50

数の図鑑

この記事の画像(4枚)

子どもも大人もつい引きたくなってしまう、ゲームの「ガチャ」。たとえば100回引いた場合、“当たり“を引ける確率は何%になるのでしょうか?

日常の疑問に答えを出してくれる計算式を、『すごすぎる数の図鑑』よりご紹介します。

※本記事は渡邉究著『すごすぎる数の図鑑』(KADOKAWA)より一部抜粋、編集したものです。

ゲームのガチャが当たる確率はどれくらい?

スマホゲームなどで、お金を払ってアイテムをランダムに手に入れられる仕組みを「ガチャ」といいます。

みなさんも、「あのガチャをやりたい!」と思うことがあるかもしれませんが、はたして本当に当たるのでしょうか?

たとえば、レアキャラが出る確率が1%のとき、100回引くと必ず当たりを引くことができるでしょうか?

ここからは、レアキャラを引くことを「当たり」と呼びます。

福引きのように箱の中に100枚のくじが入っていて、その中に1枚当たりがあったとします。

この場合は100枚くじを引けば、必ず当たりを引くことができますね。

一方、スマホゲームのガチャは福引きのように決められた枚数のくじと当たりが入っているわけではありません。

そのため、100回引いても必ず当たりを引くことができるとは限らないのです。

100回のガチャで、少なくとも1回当たりを引く確率はどのように求めればよいでしょうか?

一緒に考えてみましょう。

スマホゲームのガチャの確率

ガチャの当たる確率を1%、つまり100分の1とします。
100回ガチャを引いたとき、「少なくとも1回当たる」もしくは「1回も当たらない」のどちらかになります。
数の図鑑 数の図鑑数の図鑑

渡邉究

中央大学理工学部数学科 准教授。専門は代数幾何学。1984年、横浜市生まれ。2010年、早稲田大学大学院基幹理工学研究科博士課程(数学応用数理専攻)修了。博士(理学)。日本学術振興会特別研究員として早稲田大学および東京大学で研究に従事した後、埼玉大学理工学研究科助教を経て、2020年より現職。2018年度日本数学会賞建部賢弘賞特別賞を受賞。大学では代数学に関する講義を担当する一方、XやYouTubeなどのSNSを通じて、大学数学や研究生活を積極的に発信。数学の魅力を広く伝えることを目指している。

数字がわかれば世界がわかる! すごすぎる数の図鑑

渡邉究著『すごすぎる数の図鑑』(KADOKAWA)

小学生から楽しめて、算数が好きになる!身近なところから始まる数の世界

『すごすぎる図鑑シリーズ』今回のテーマは、数。
小学生から楽しめて、算数が好きになる!身近なところから始まる数の世界!

「比を使いこなせばいつでもドレッシングを作れる!?」
「スマホゲームのガチャの確率」
といった身近な話題から広がる数の話が盛りだくさん。
順を追った展開とシリーズの特徴である図をふんだんに盛り込んだ構成で算数を学習中の小学生でもしっかり理解できる内容になっています。

「世界中のどんな人でも知り合いをたどれば6人以内でつながれる!?」
「L字型に曲がった幅1mの廊下を通れる最大のソファーの形や大きさは?」など、数学を学習したことがある大人も知らないネタが満載。
子どもから大人まで楽しみながら数の不思議を体感することができます。