子どもの才能は「10歳までの思い込み」で開花する 無限の力を引き出す親のかかわり方
「10歳までに何を思い込むかが、その子の運命をつくる」と語る、潜在意識の専門家、谷原由美さん。
子どもの才能には、実は潜在意識が大きく影響しており、子どもは親がかけた「言葉通り」に育っていくのだそうです。
では、親は子どもにどのように関われば、その可能性を最大限に引き出せるのでしょうか?谷原さんの著書よりご紹介します。
※本稿は、谷原由美著『子どもの心に自信のタネをまく方法』(青春出版)より一部抜粋、編集したものです。
子どもは必ず「何かで人より抜きん出たい」「輝きたい」と思っている
どんな子どもでも、一人残らず自分の花を咲かせることができます。
自分の花を咲かせるカギは、10歳までの思い込みにあります。
そこには、ただの“思い込み“ではなく “潜在意識“の無限の力を生かすか殺すかの大事なポイントが隠されているのです。
潜在意識という言葉を使うと、難しく思われたり、スピリチュアルな話だと思われたりすることがありますが、違います。
人の意識には顕在意識と潜在意識があります。顕在意識は、普段目覚めているときに現実を認識している意識で、全体の5%くらいといわれています。
一方の潜在意識は、普段、意識していない意識のこと。無意識ともいわれ、これが全体の95%も占めているといわれているのです。
潜在意識には、過去に見聞きした体験の情報すべてが格納されています。
その中でも、生まれてから10歳くらいまでの記憶は、潜在意識に大きく影響します。10歳くらいまでの間は、潜在意識に思い込みが刷り込みやすくなる時期なのです。この頃に蓄積された過去の体験、記憶が潜在意識に入り、やがて現実と連動するのです。
この時期の子どもは、言葉をまさに「言葉通り」にとらえてしまいます。
たとえば、「本当に何をやってもダメな子ね」などと親が言ったら、いくら軽い気持ちで言ったとしても、子どもの潜在意識には「私(僕)は何をやってもダメなんだ……」と刷り込まれてしまいます。
逆に「あなたは大丈夫だよ」と言うと、本当に大丈夫になっていきます。
また、親が「この子は大丈夫だろうか」と心配ばかりしていると、心が不安定になり、問題を大きくしたり、問題を長引かせたりして、「大丈夫ではない現実」をつくり上げてしまいます。
親が子どもにしてあげられる最大のプレゼントは、子どもの未来を心からリラックスしておおらかに信じてあげること。子どもの最大値を自然に期待することです。
勉強にしろ、スポーツにしろ、子どもは誰でも、心の中では「できなくてもいい」とは思っていないものです。どんな子も、「何かで人より抜きん出たい」「輝きたい」という思いを絶対に持っていると思います。
その思いを邪魔しているのは、大人です。子どもは「自分が輝ける何かってなんだろう」と潜在意識(無意識)の中で探しているのに、大人は「いや、勉強しなきゃダメだよ」「ちょっとは勉強しなさいよ」などと言って、子どもの何かで輝きたいというやる気に水を差しているのです。
子どもは誰でも輝くためのやる気があります。でも、誰かに命令されたとたんに、そのやる気はしぼんでしまうもの。つまり、花開くかもしれない芽が摘まれてしまうのです。
中学生の男の子のお子さんで、忘れ物が多く、勉強もせず、学校で怒られてばかりいる
と悩んでいる受講生がいました。
私は「大丈夫だから、そのままほうっておいてごらん」と言いました。親は不安になるかもしれませんが、とにかく不安なところを見せず、そのままにしてみて、と。
そうしたらあるとき、学校の柔道の授業で先生にすごくほめられて、「柔道部がある高校に行きたい」と言い出したそうです。
つまり、大人が邪魔さえしなければ、勝手に「自分が活躍できるもの、輝けるものは何か」と、子どもの潜在意識が探し出そうとするのです。
親ができるのは、子どもが自分で模索する時間を確保してあげること。子どもが模索中にあれこれ手出し口出ししてしまうと、やる気を失わせ、いつの間にかその模索が止まってしまうのです。

谷原由美著『子どもの心に自信のタネをまく方法』(青春出版)
10歳までで決まる!子どもの隠れた才能を引き出す親のたった1つの習慣とは?TikTok330万回再生の人気子育てコーチたにゆーが教える、潜在意識を味方につけて子どものやる気と才能を伸ばす子育て。