公立校にあって私立にない「3つの価値」とは? 元教員が明かす”本当の強み”

中学受験への関心が高まる中、公立小中学校を選ぶことに不安を感じる親もいるかもしれません。しかし公立校には私立にはない独自の教育的価値があります。
元公立学校教員で多数の教育書を執筆、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、公立校でこそ得られる3つの力を解説。多様性の中で育つ人間関係力、地域とつながる経験、経済的余裕の中でのびのび学べる環境まで、子どもの将来に大きな意味を持つ公立校の価値をご紹介します。
多様性の中で育つ人間関係力

公立中学校の最大の特徴は、地域のあらゆる家庭の子どもたちが集まることです。経済状況も、価値観も、家庭環境も異なる子どもたちが同じ教室で学びます。
東京都内の公立小学校に通うAくんの母親は、こう話します。「クラスには会社員の家庭もあれば、自営業の家庭もある。一人親の家庭もあれば、三世代同居の家庭もある。習い事をたくさんしている子もいれば、していない子もいる。この多様性こそが財産だと気づきました」。
私立校では入学試験や経済的条件により、ある程度似た背景を持つ家庭の子どもが集まる傾向があります。一方、公立校は地域のミニチュア社会です。
子どもたちは日々の関わりの中で、自分とは異なる考え方や生活スタイルがあることを自然に学んでいきます。
小学4年生のBさんは、クラスメイトの家に遊びに行って驚いたそうです。





























