貸したゲームを勝手に持ち帰ると窃盗罪? 子どもに教えたい“貸し借り”の法律

小島洋祐(監修),小豆だるま、藤本けいこ(絵)
2025.12.18 16:59 2026.01.02 11:50

ゲームをする子どもたち

「自分のものだから返してもらうだけ」…そんな気持ちで貸したゲームを勝手に持ち帰ると、“窃盗罪”に問われる可能性があります。どうして勝手に取り返してはいけないのでしょうか?

子どものちょっとした行動が、じつは法を犯しているかもしれない…書籍『ハンディ版 それ犯罪かもしれない図鑑』より、具体的な事例と共に、身近な法律の知識をご紹介します。


※本稿は、『ハンディ版 それ犯罪かもしれない図鑑』(小島洋祐(監修),小豆だるま、藤本けいこ(絵)/金の星社)から一部抜粋・編集したものです。
※金の星社の承諾を得ています。

貸してたゲームだから、返してもらおう

ハンディ版 それ犯罪かもしれない図鑑
©Daruma Komame
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自分のゲームでも貸した人から勝手に取り返すことは、法律で原則禁止されている。

「民法第180条」は、ものを実際に持っている人に、そのものに対して占有権という権利を認めているよ。だから、自分が貸したものであっても、相手に占有権があるから勝手に取り返すことは許されないんだ。

借りた人が守られるって!?

ゲームコントローラーと子どもの手

自分のゲームなのだから、だまって持ち帰ってもかまわない? いいえ、じつはダメなのです。たとえ持ち主でも、人に貸したものを勝手に持ち帰ることは、法律で禁止されています。

自分のものでも、それをいま持っている人(借りた人)に、そのものに対する「占有権」があるからです。

自分のものでもだまって持ち帰ると、窃盗罪になります(刑法第242条)。

返してほしければ、貸した相手と直接、交渉すること。それでも貸したものを返してくれなければ、まわりのおとなに相談しましょう。

なぜ取り返してはいけないの?

貸したものは、相手ときちんと話をした上で返してもらう。このルールが守られなければ、力のある人が「これは自分のものだ」と主張して、勝手に取る可能性があります。そうなると社会が混乱してしまうので、自分だけの判断で取り返すことが禁じられているのです。

小島洋祐

開成高校・中央大学法学部法律学科卒業。2年間の最高裁判所司法研修所、司法修習生(22期)を経て、昭和45年に弁護士登録、東京弁護士会所属。東京弁護士会常議員、日弁連代議員。法務省、人権擁護委員を2期(6年)務め、その後、港区教育委員会教育委員を5期(18年、うち教育委員長5回)、都市計画審議会審議委員2期(6年)。港区社会福祉協議会理事、東京都後期高齢者医療広域連合の個人情報保護等審議会及び行政不服審査会の各委員等。

小豆だるま

山形県出身。明治大学文学部卒業。高校の国語教員を経て、2000年よりマンガ家・イラストレーターとして活動。書籍・web・広告など、様々な媒体で活躍している。
一児の母。趣味は読書。特技はほら貝。ペットはゼニガメの「ゼニたろう」。
基本的にはマイペースで牧歌的な人間だが、時に突拍子もないチャレンジ精神を見せたりする。

https://www.komamedaruma.com

ハンディ版 それ犯罪かもしれない図鑑

ハンディ版 それ犯罪かもしれない図鑑』(小島洋祐(監修),小豆だるま、藤本けいこ(絵)/金の星社)

子どものちょっとした行動が、じつは法を犯しているかもしれない。冒険心で、あるいはいたずら心でやってしまいそうな行動から、明らかなNG行動まで、言われないと気づけない違法行為の数々を紹介。法律を身近に感じられる楽しい一冊。
※2024年刊行『それ犯罪かもしれない図鑑』のソフトカバー版です。家庭でも楽しみやすいサイズになりました。