「冷静に話し合えばわかる」は間違い? 反抗的な子ほど実は求めている“心のすき間”を埋める方法

高濱正伸

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何度言い聞かせても、ちっとも言うことを聞かない」「急に機嫌が悪くなって、手がつけられない」。 子育ての中で、正論や理屈がまったく通用せず、途方に暮れてしまう瞬間はありませんか?

花まる学習会代表の高濱正伸さんが、脳の仕組みをふまえつつ、反抗する子どもの“心のすき間”を一瞬で埋める、究極のスキンシップについて語ります。

※本稿は、高濱正伸著『AI時代を生き抜く人間力!伸び続ける子が育つお母さんの習慣』(青春文庫)から一部を抜粋し、編集したものです。

機嫌が悪い子には「抱っこしてなめまわす」で”情の脳”に働きかける

脳には、理性的な判断や思考を司る大脳新皮質と、感情や本能などの原始的欲求を司る大脳辺縁系という部位があります。

難しい脳の話をしたいわけではありません。私たちは理知的で論理的なことに価値を置きがちです。

たとえばトラブルがあったら「冷静に話し合えばわかる」と言う。でも話し合ったって収まらないものがある。それが「感情」です。

「わかるけど、なんかイラッとする。やっぱり許せない!」、納得したいけど、心の中
では納得していない。

私たち人間は、そんなモヤモヤをどこかで抱えながら生きています。感情は理屈じゃないのです。

夫婦関係でも親子関係でも、職場の人間関係でも、最後の最後に人を動かすのは、「情」の部分です。

相手を納得させたいとき、うなずかせたいとき、「理」のイエスだけではなく、「情」のイエスをもらうことができて初めて、人は心から納得するのです。

たとえば、子どもが言うことを聞かない、機嫌が悪い。どんなに子どもに言い聞かせてもまったく効果がない。そんなときは「理」に訴えてもムダです。

親子だからこそ、思いっきり「情」に訴えてみましょう。何をするかというと、思いっきり抱きしめる、できれば舐め回す。

「舐め回す」というと驚かれますが、哺乳類の母親が、生まれたばかりの子どもを舐め回すように。それが哺乳類の本能です。

「いくら哺乳類でも、人間はそんなことしません!」と言うかもしれませんが、愛し合う者同士は舐め合って、愛を確かめ合いますよね。難しければキスでもハグでもスキンシップならOKです。

子どもが親を求めてくっついてくる、小さいうちこそチャンスです。すると子どもの心の中にぷわーっと温かいものが広がって、落ち着いてきます。怒っていた子もスーッとおとなしくなります。

心が満たされるからです。騙されたと思ってやってみてください。暴れたり、反抗したりする子どもほど、実は「僕(私)の心のすき間を埋めて!」と訴えています。

しっかり抱きしめて、母の大きくやさしい愛で包んであげましょう。

高濱正伸著『AI時代を生き抜く人間力!伸び続ける子が育つお母さんの習慣』(青春出版社)

AIが答えを教えてくれて、「頭がいい」の常識が変わった今の時代に必要なのは、人としての魅力や心の強さ=人間力です。

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