学習意欲がわかないのはなぜ? 子どものやる気は、やはり「親しだい」だった
「どうすれば勉強にやる気を出してくれるの?」 多くの親が抱くこの悩み。実は、子どもの学習意欲を育むヒントは、教材や塾選びよりももっと身近な「親自身の姿」に隠されているかもしれません。
花まる学習会代表の高濱正伸さんが、子どもの意欲をふさがない家庭環境のあり方と、親自身が「人生を楽しむ」ことの重要性について語ります。
※本稿は、高濱正伸著『AI時代を生き抜く人間力!伸び続ける子が育つお母さんの習慣』(青春文庫)から一部を抜粋し、編集したものです。
大人がイキイキと楽しそうに生きる
学習意欲がわく家庭環境とはどんなものでしょうか。
すでにお話ししたように、基本的に子どもは意欲を持っているものです。ですから、その「意欲をふさがない家」ということになるでしょう。
具体的に言えば、言葉や会話が豊かな家庭であったり、お父さんやお母さん自身に何か好きなものがあって、それに打ち込んでいるような家庭ではないかと思います。
たとえば、囲碁でも本でも、何でもいいのですが、大好きなものがあって、一生懸命それに対して調べ物をしていたり、書き物をしていたりする様子を子どもが見ているのがいいですね。
親が何かに集中しているところを、上っ面ではなく行動で見せるということでしょうか。
人間は、基本的に人生に肯定的であれば必ず何かやりたがるものである、と私は思っています。
それにはまず、大人が人生に肯定的であることが大事です。大人がイキイキと楽しそうに生きていれば、子どもだってたいていのことはやりたくなるはずです。
朝起きて、「さあ、何をやろうかな」と思うのが自然なことなのです。
それに対して、たとえばお母さんが「あんな人と結婚したから、私はこうなった」とかどうしようもないことや過去のことについていつまでもこだわっていたり、同じことをグルグル繰り返して悩んでいたりすると、子どももアンハッピーですよね。
なっちゃったものはなっちゃったんだ、どうにかなるさ、やり直せるさ、というような気持ちがとても大事なのです。
実は、私が子どもに一番伝えたいことは、「楽しく生きようよ、人生楽しいよ」ということなのです。
それが私がいまこの仕事をやっている主たるテーマであり、「仕事って楽しいよ」ということを伝えたいのです。
楽しそうに働いている大人を見たら、子どもも「早く大人になりたいな」と思うでしょう。
事実、仕事は本当に楽しいものです。そうでなければ意味がないでしょう。そんな仕事に出会えた私は幸せです。
どこかで「やらされている感」や時間の切り売りばかりしていると、だんだんつらくなってきてしまうでしょう。ですから、子どもの意欲をふさがないことは、突き詰めていくと、親自身の生き方が問われていると言えるのです。

高濱正伸著『AI時代を生き抜く人間力!伸び続ける子が育つお母さんの習慣』(青春出版社)
AIが答えを教えてくれて、「頭がいい」の常識が変わった今の時代に必要なのは、人としての魅力や心の強さ=人間力です。
“教育界のカリスマ”の超人気講演「母親だからできること」のポイントを1冊にまとめたシリーズ(単行本と文庫)累計12万部のベストセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』に、スマホとのつきあい方、不登校の問題、令和の母の新常識などの新情報を追加した増補新版。
わが子を「メシが食える大人」に育てるための88(ハハ=母)のメッセージがつまっています。































