中学受験、親が教えるべきは「勉強」ではない? 子どもと一緒に「勉強方法を探す」ことの大切さ

井上晴美

子どもの成績を伸ばしたい一心で、つい親が熱心に勉強を教えすぎていませんか?
でも、小学生に本当に教えてあげたいのは、問題の「正解」よりも、「勉強のやり方」かもしれません。
親が子どもと並走しながら、勉強方法を見つけていくことの大切さを、中学受験ママ力開花アカデミー主宰・井上晴美さんの著書より抜粋してご紹介します。

※本稿は、井上晴美 (著)『中学受験で子どもを壊さない! 合格へ導く「5つの約束」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部抜粋、編集したものです。

親は「勉強」を教えるのではなく、「勉強方法」を一緒に探す

「魚を与えるのではなく、釣り方を教えよ」という言葉があります。

おなかがすいている人に魚をあげれば、その日のうちは困らないかもしれません。でも、次の日には同じように困って魚を求めることになります。

だからそんな人には、釣り方を教えたほうがいい。そうすればこの先ずっと、自分の力で食べていけますからね。

勉強も、それと同じです。

親がしてあげたいことは、勉強の指示をすることではなく、勉強方法を教えることです。

たとえば、暗記が苦手な子どもには、どんな勉強方法を教えればいいでしょうか?

もしも子どもが、「ノートに書いて覚えようとしても、うまくいかない」というのなら、良い方法を一緒に探してみましょう。

「暗記したいことを、ノートに3回書く場合と5回書く場合、どっちが覚えやすい?」
「学習マンガや動画で、基礎を学んでから覚えるのはどうかな?」
「覚えたいことを、語呂合わせや替え歌にしてみるのもいいかも?」
「明日、先生に聞きにいってみようか」

そうやって、アイデアを出してみるのです。

小学生は、まだまだ勉強に不慣れです。

なぜなら、学校でも塾でも、勉強は教えてもらえるものの、勉強方法までは教えてもらえないことがほとんどだから。

そんな状況で、いきなり「自分でやってごらん」と言われても、うまくできないのは当然です。的外れな方法でがんばり続けることになって成果を出せず、勉強そのものを嫌いになってしまうこともあります。

そんなときこそ、親の出番。堅苦しく考えずに、アイデアを出してみましょう。

子どもと一緒にゲーム感覚で試してみるうちに、「これならできる!」というやり方が見つかるはずです。

親に求められているのは、勉強を教える力ではなく、勉強方法を見つけるためのアイデア力。

「答え」ではなく「コツ」なのです。

「そんなことをしている暇があったら、もっと集中して勉強したほうがいいのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

でも、自分に合った勉強方法を身につけた子どもは、どの科目にも通じる「自分で学ぶ力」が育ちます。

一度手に入れた勉強法や、工夫する力は一生もの。

中学受験のときはもちろん、中学や高校、大学でも、そして社会人になってからもずっと役に立ち続けるのです。

【ポイント】
・大人の指示どおりに勉強していると、一時的には成績が伸びるかもしれないが、自分で学ぶ力が身につかない
・親に求められているのは、子どもがずっと学び続けていくための「自分に合った勉強方法」を一緒に見つけること

中学受験で子どもを壊さない!合格へ導く「5つの約束」

井上晴美 (著)『中学受験で子どもを壊さない! 合格へ導く「5つの約束」』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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