「学校が苦手」は才能の裏返し? 元教員が断言、今の評価が子どもの将来を決めない決定的な理由

熱海康太
2026.03.20 15:46 2026.03.20 19:00

階段を上がる小学生の男の子

「この子、将来ちゃんと働けるのかな」——学校でうまくいかないことが続くと、親はどうしても子どもの未来を心配してしまいます。しかしその不安が、子どもに伝わってしまうことがあります。元公立学校教員で、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、学校の評価と社会での評価の違い、そして親の不安が子どもの自己肯定感に与える影響を解説します。

心配しながら育てることの落とし穴

玄関で登校を渋る小学生の男の子のイメージ

「この子、将来ちゃんと働けるかな」。この不安を口にできる親は少ないかもしれません。でも心の中でこう思っている親は、実はとても多いのです。勉強が苦手、集団が苦手、気持ちの切り替えが苦手、こだわりが強い、片付けができない。学校生活の中でうまくいかないことが続くと、親は子どもの未来を心配します。

しかし時として、その心配が子どもに届いてしまうことがあります。親がどれだけ心の中に閉じ込めようとしても、まなざし、沈黙、ため息、声のトーンなど言葉以外のすべてが子どもに届きます。「心配している親」の空気の中で育つ子は、自分が心配される存在だということを、じわじわと学んでいくのです。

学校で評価されることと、社会で必要とされることは違う

小学6年生のT君の母親は、毎日その心配をしていました。T君は集団での行動が苦手で、授業中に立ち歩くこともありました。友達とのトラブルも多く、担任の先生から連絡が来ない週はほとんどありません。発達支援の専門家に相談したのは、T君が5年生のときです。そこで聞いた話が、見方を変えるきっかけになりました。

専門家はこう言いました。

熱海康太

熱海康太

大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。

X:@jetatsumi