子どもが喧嘩をした時の「親のNG行為」とは? 成長のチャンスに変えるポイント

藤平公平
2026.03.25 23:47 2026.03.26 06:00

うつむく男の子

学校や保育園・幼稚園でなど、親がいないところで我が子が喧嘩をして帰ってきた場合、親としてはなかなか対応が難しいものです。ただ喧嘩しただけでなく、相手の子にケガを負わせてしまったり、物を壊してしまったりしていたなら、余計に心配になりますよね。今回は小学校教員の遠藤隆平さんとともに、子どもが喧嘩してきたときに親としてできる対応例について紹介していきます。

まずは、子どもの話をじっくり聞いてあげること

手をつなぐ親子 登校

「学校で(外で)喧嘩しちゃった……」と子どもが打ち明けてくれたとき、まず心がけたいのが「子どもの話をじっくり聞いてあげる」ことです。

先生から電話がかかってくることで事の起こりを知る場合もあり、親としてはつい「どっちが悪かったの」と問い詰めたくなりますが、まずは経緯と子どもの気持ちを分かろうとしてあげることが大事。どのような経緯でトラブルに至ったのかを、子どもの視点からしっかり聞いてあげましょう。

話を聞く際、「どうしてそう思ったの?」「それは嫌だったね」のように、共感をしながら話を聞いてあげることがポイントです。頭ごなしに怒って聞き出そうとすると、子どもは萎縮して自分の意見や状況を上手く説明できなくなることも。

「とにかく謝って済ませておいで」「まずは『ごめんなさい』でしょ!」「あなたが悪い」と一方的な指示で終わらせず、「あなただったら、どうしてほしいと思う?」と子どもの話を聞いた上で相手の気持ちも想像し、一緒に解決策を考えてあげるといいでしょう。

遠藤さん「子ども同士とはいえ、喧嘩は相手がいるトラブルです。そのため、喧嘩の事実を知らされると『相手の子は大丈夫だろうか』『ウチの子が悪いことをしたのではないか』など心配になり、焦ってしまう親御さんも多いかと思います。

そんな状態で子どもに接してしまうと、つい問い詰めるような口調になったり、尋問するような形になってしまいがち。お友達と喧嘩をしたことで、子ども自身もショックを受けているはずです。まずは冷静になって、お子さんに寄り添って話しを聞いてあげてください」

他の視点も確認し、冷静な判断を

学校の教室、机と椅子と黒板

自分の子どもの意見や気持ちを尊重してあげることは親として大事なことですが、子どもが嘘をついたり、他責の話ばかりしたりすることも。その場にいた人や先生、相手方の親からも話を聞いて、状況を多方向から確認していきましょう。「相手が悪い!」と一方的に決めつけるのは危険です。それまでの関係性などの事情も踏まえ、親は冷静な判断を。

親が出るべきかどうかは、学校の先生にも相談してみるといいかもしれません。判断によっては、親が出る幕ではなく、子ども同士で解決できるレベルのこともあります。

遠藤さん「子どもを信頼して話を聞いてあげることは何より大切。しかし、大人としての客観的な判断も忘れてはなりません。我が子のこととなると、つい客観性を失ってしまうという気持ちも大いに分かりますが、軽はずみな言動はトラブルを広げる要因にもなりえます。なるべく落ち着いた判断を心がけましょう」

相手のご家族に謝罪をすべきケースとは

草原に座る男の子

トラブルに際して、相手の親に謝罪の電話や訪問を行うかどうかを悩む人は多いですが、こちらの判断基準は人によって様々。

「学校でのもめごとは、学校で処理するべきこと」「先生から必要と言われない限り、親が出なくていい」と、言い合い程度のトラブルなら親は見守るべきという方が大半です。基本的には、物を壊したり大きなケガを負わせてしまった場合に、親も謝罪をするケースが出てくるよう。

謝罪をする場合は、なるべく速やかにお詫びを伝えましょう。先方のご自宅へ訪問してお詫びする際は、子ども本人からも謝らせ、謝罪用の菓子折りを準備しておくのも礼儀です。

遠藤さん「相手のご家庭への謝罪は、かなり判断が難しいところです。ケガをしたり、物を壊したりといったトラブルに発展しない限りは『あくまで子ども同士の喧嘩だから』ということで親の介入を避ける家庭も多くあります。その場合は、謝罪に行ったり連絡をしたりすることで『対応が重いな』と思われてしまう可能性も。

喧嘩の場合はどちらかが一方的に悪いということはほとんどないため、電話で事前に相手方と相談し、子ども同士で謝る機会を設けてあげるといった判断もアリかもしれません。また、学校でトラブルが起きた場合は、まず担任の先生に相談してください。

先生が子どもたちの話を聞き、それぞれの意見を踏まえた上で、話し合いの場を設けます。ケースバイケースなので一概に『こうしましょう』と言えない問題ですが、子どもたちにとって何が最善なのかを考えて行動するようにしてください」

お友達とのトラブルに向き合うことは、子どもが成長できるチャンスでもあります。子どもとの適度な距離感を保ちながら、次から自分たちで解決できるようなサポートをしていきたいですね。

遠藤隆平

遠藤隆平

岡山市で小学校教諭として勤務。令和6年度弘済会岡山支部教育論文優秀賞受賞。岡山県小学校教育研究会情報教育部会研究部長や岡山市GIGAスクール推進リーダーを務める。Google for Education 認定トレーナー、デジタル庁デジタル推進委員等の資格を有し、タブレット端末の効果的な利用方法について、保護者や児童向けの研修会で数多く講演している。

Instagram:@endo.sensei