同じクラスの子のいいなり~子育て相談室

斉藤孝子
2023.10.04 13:48 2012.07.04 12:00

川遊びをする女の子

息子が幼稚園で同じクラスの子から仲間外れにされたり、暴言を吐かれている…そんな時、親はどうすればいいのでしょうか。
※この記事はWEBサイト「PHP INTERFACE」に掲載されたものです。

斉藤孝子(さいとう たかこ)
1963年生まれ。現在、 シングルエイジ教育研究会 主任研究員。1990年から1992年の2年間、衛星チャンネルで公開授業を放映。各種雑誌での執筆の傍ら、幼稚園などの研修や教材開発を手がける。かぞくの雑誌「きらら」、シングルエイジ教育誌に連載中。「幼児は表現の天才」(アドア出版)「母と子と先生と」(創教出版)「生き方の原理原則を教える道徳教育」(明治図書)などにも執筆。2児の母。

月齢の差がそのまま力の差になってしまうことも…

3歳7ヶ月になる息子の保育園の事で相談させて頂きます。

息子のクラスの中に4月生まれで人一倍元気もよく気も強くクラスの中心になる子がいます。

息子もその子の事がとても好きなのですがうちは3月生まれのせいもあってか何かと相手にされず、うちの子だけ仲間に入れてくれなかったりとても言葉もとてもきつい子なので「おまえなんか最悪なんだよ!」とか「てめえなんかどっかいけよ!」とか暴言をはかれたりします。

何か言われた日は親の私が見てすぐわかるほど落ち込んでいたり言われた言葉をそのまま私に暴言をはきます。(お母さんって最悪! とか・・・)そのたびにひっしに励ましたり甘えさせてあげたりしています。そしてその上でその子のまねをしてひどい言葉を使ったときは「お友達がそういう風に言っててもお母さんはその言い方やだな」とこちらの気持ちを伝えています。

でも嫌われても嫌われてもうちの子はその子のことが好きなようです。先日は送っていったときに見ていると情けないくらいその子に媚を売って後を着いてまわっていました。でも親の私としてはその子の影響が息子にあまりに強いので人権を侵害するような言い方や態度をこれ以上息子にしてほしくないしも安心して園生活を送ってほしいのです。

多分そのせいで息子は保育園がいつまでたっても嫌いです。なんとかなだめながら通わせています。去年末頃からその子に振り回されて私ももうへとへとです。転園も考えています。

親としてどう対処していったらよいのでしょうか。よろしくお願いします。

(36歳、女性、主婦)

斉藤孝子先生からのアドバイス

叱られる女の子

とてもむずかしい問題ですね。最近、お母様のようなご相談をよく受けます。月齢の低いお子さんが月齢の高くて強い子のいいなりになるという話しです。その強さがどのくらいのものなのか、メールだけですとわからないので、あまり安易なことが言えないというのが正直なところです。

エスカレートしていくと、暴言をはかれるだけでなく、強いお子さんの要求に従わないと、たたかれる…なんてこともあり、けがにまで発展してしまうケースもあります。もう一方では、お子さん同士の遊びの中で、仲良くなっていくというケースもあるのです。

まずは、園の先生へのご相談をおすすめします。幼稚園の場合は、小学校と違って、ずっとこどもと一緒に活動できるわけですので、気にとめていただければ、意識してお子さんをみていくことが可能なのです。

汚い言葉、強い言葉に対しては、お母さんが接しているような働きかけを続けてください。そういう言葉の世界からシャットアウトは、できないので、お子さんも使っていくかもしれません。

お母さんの働きかけを通じて、いろいろな言葉を知った上で、「これは使って良い言葉」「使ってはいけない言葉」を自分で判断できるようにさせていくことが、お子さんにとって、とても大切なことだと思います。

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転園も考えていらっしゃるということは、よほど、悩んでいらっしゃるということですね。人間、環境が変わると、人生が変わるものです。かなり、ひどいようであれば、転園という方法もあるかもしれません。しかし、転園という方法を選び、成功された方もいれば、失敗をする方もいます。

環境というのは、それほど人を大きく左右します。担任の先生、園長先生、園に通っているお母さん方などから、お話を伺い、冷静にじっくりとお考えになり、判断されてみてください。

中途半端なお答えしかできなくて、ごめんなさい。

斉藤孝子

斉藤孝子

1963年生まれ。日本ベビーコーチング協会理事。1990年から1992年の2年間、衛星チャンネルで公開授業を放映。各種雑誌での執筆の傍ら、幼稚園などの研修や教材開発を手がける。かぞくの雑誌「きらら」、シングルエイジ教育誌に連載中。「幼児は表現の天才」(アドア出版)「母と子と先生と」(創教出版)「生き方の原理原則を教える道徳教育」(明治図書)などにも執筆。2児の母。