5歳の男の子で、三人兄弟の末っ子です。上二人と年がかなり離れており、自分ではゆとりをもって育てたつもりです。

 

そんなにききわけがない子ではないと思いますが、物事がうまくいかないとき、感情が爆発して、こんなもの燃やしてしまえ! とか捨ててやる!(本当にゴミ箱にいれる)とか、人やペットに対してだと、死ね! とか聞き捨てならない言葉を言います。


暴力はふるいません。捨てられては困るもののときは、これは昔お兄ちゃんに買ってあげたものだから、あんたにそんなことする権利はないというような事を言ってとりあげますが、お菓子のおまけみたいな本人のおもちゃや本人の書いた絵、折り紙などは本当に捨ててしまいます。
 

物を大事にするしつけをしたいとは思いますが、本人は捨てた物を後で悔やむということはないみたいです。死ね! とかぶっ殺す! などという言葉は使ってはいけないと日頃から言い聞かせていますがかっとするとでてしまいます。こちらが冷静でいれば、すぐにコロリと機嫌が直り、ごめんなさいと言いますが、同じことの繰り返しです。
 

一番上の兄が自閉症と情緒障害があり、しゃべれないこともあって、よく大声をあげて壁をけったり、本人がひっかかれたことも。お兄ちゃんは病気だということを本人は理解していますし、年の割には我慢していると思いますが、やはり関係ありますか? おねしょと指吸いもありますが、叱ってはいません。アドバイスお願いします。

(43歳、女性、介護員)

 
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◎孝子先生からのアドバイス◎ 

指吸いがあるというお話ですが、「口への刺激」は、「口唇愛」とも呼ばれ、情緒の安定と深い関係があるものと言われています。全てそれが原因かと言ったら、そうではないと思いますが、お兄ちゃんのことを理解しているけれど、自分にも愛を向けて欲しいという思いが少しあるのかもしれませんね。悪い言葉を使っているのも、心の中では「ぼくも見て」という思いで気を惹こうと5歳なりに思っているからなのではないかしら。お兄ちゃんに対し、少し嫉妬心もあるのかもしれません。


しかし、これから、年齢をかさねるごとに変わってくることと思います。何しろ、まだ5歳ですので…。
 

さて、これからの接し方についてですが、お子さんは、お母さんからのたくさんの愛情を求めています。とにかく話し相手になってあげて、無条件でたくさん抱っこしてあげてください。5歳のお子さんはお母さんに甘えたいんです。「年の割には我慢していると思う」とお母さんは書いていらっしゃる通り、我慢していることがあるのではないでしょうか。自分を抑制せず、「お母さんの所にいつでもきていいのよ」という心の窓を開いてあげてくださいね。

 

「そんなにききわけがない子ではない」「こちらが冷静でいれば、すぐにコロリと機嫌が直り、ごめんなさいという」というお母さんの文を拝見していて、お子さんが、とても素直でやさしい子であることがよくわかります。いっぱい、お子さんを認めて、気持ちを受けとめてあげてくださいね。
 

 

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斉藤孝子
さいとう たかこ


1963年生まれ。現在、 シングルエイジ教育研究会 主任研究員。

1990年から1992年の2年間、衛星チャンネルで公開授業を放映。各種雑誌での執筆の傍ら、幼稚園などの研修や教材開発を手がける。かぞくの雑誌「きらら」、シングルエイジ教育誌に連載中。「幼児は表現の天才」(アドア出版)「母と子と先生と」(創教出版)「生き方の原理原則を教える道徳教育」(明治図書)などにも執筆。2児の母