3歳からは、ほめて、認めて、ちょっと叱る
子どもは言葉を覚え、「ワンワン」「ありがとう」「ねんね」の一語で話す言葉から、「ママ ちょうだい」「まま ねんね」の二語で話し、3歳になるころには会話によるコミュニケーションが成立しはじめます。
そして第2次自立期をむかえる9歳までの子育てには、心の成長を促す親子の会話がとても重要なことでもあります。
では、「子どもの幸せは親の会話力次第です!」と言われたら……、「親に会話力がなければ、子どもは幸せにならないの?」「そりゃ大変! じゃ、具体的にどうすればいいの?」「ところで会話力って何?」と悩んでしまいませんか?
こんな抽象的な言葉だと、大人だって理解できないことってありますよね。そうなんです、相手がちゃんと理解できる言葉で話しているかどうか、これも「会話力」の大切なひとつなんです。
子どもとの会話なら、ならなおさら言葉には気をつけないといけません。とくに子育ての柱ともいわれる「ほめる」「叱る」は、すぐさま子どもへの栄養にもなり、毒にもなります。
また、「ほめる」「叱る」論争が激化するなか、親御さんたちは「じゃぁ、どっちがいいの?」と悩んでいるのではないかという思いから、「3歳からは、ほめて、認めて、ちょっと叱る」という企画がはじまりました。
ご執筆いただいた若松亜紀先生は、元幼稚園教諭、現在は秋田市で子育てサロンを運営されています。2児の母でもある先生ご自身の経験はもちろん、サロンに来られるお母さんや子どもを通して、日々起こる子育てのエピソードとともに、具体的にわかりやすく説いておられます。
そして、なんといっても読んでいくうちに、子育てってこんな楽しいことなんだと、思わず笑ってしまう面白エピソードが満載です。実際に初めて先生の原稿を読んだとき、声をあげて笑ってしまいました。
本書では、「ほめる」「認める」「叱る」ために必要な子育ての知識の仕込みから、とっておきのワザや秘訣を、5つの章にわけて紹介していきます。
第1章:子育ての基本の「き」
お母さんの目は子どもの「いいところ」と「嫌なとこ」どちらで見るか選択できます。もちろん「いいところ」を見る目を選びたいですね。
第2章:「ほめる」
「ほめる」には、子どものやる気を引き出しますが、「ほめすぎ」には注意しなければいけません、また子どもをつぶしてしまうほめ方もあります。子どもを伸ばすほめ方を紹介します。
第3章:「認める」
「子どもを認めましょう。それが大事です」というフレーズ聞いたことありませんか?でも「認める」ってわかりにくいですよね? 「認める」とは具体的にどういうことなのかを解説します。「認める」には子育てのいいところが盛りだくさん! 著者が提案する大ワザ・小ワザは必見です。
第4章:「叱る」
「叱ってはいけません」「叱ると怒るはちがいます」……そういったことは理性で考えるとわかりますが、実生活ではなかなかうまくはいきません。本書では、「叱りを減らす」「心に届く叱り方を仕込む」など、「叱る」の真相にせまっていきます。
第5章:「ほめて、みとめて、ちょっと叱る」
1章から4章で紹介するさまざまなこと実行し、続けていくと「ほめる、認める」が増えていき、「叱る」が激減していくことでしょう。そのための必要な対策で、習慣化していきます。
本書で紹介する「ほめる」「認める」「叱る」のポイントをおさえ、ぜひ実践してみてください。子どもの自信とやる気を引き出す子育てに役立つ一冊です。