「もうお姉ちゃんなんだから」は逆効果? 子どものやる気を引き出す会話術

堀田秀吾

<解決策>上の子の「寂しさ」をわかってあげる

3歳くらいの子どもから、「~だから我慢する」のように、理由と行動を結びつける話し方ができるようになると言われています。ただ、論理がわかるようになったからといって、大人が考えている理屈が、子どもに通用するかどうかは別物です。

下のお子さんがいる場合、上のお子さんには姉/兄としての自覚を持って、妹/弟の面倒を見るようになってほしいもの。ですが、姉/兄が期待されている役割を理解できるようになるのは、ずっと後のことだということがわかっています。

このような兄弟姉妹の役割の押しつけは、子どもの自由欲求を阻害して反発心を招く原因になります。姉/兄の立場からは、それまで親から受けてきた愛情が減ってしまったように感じられます。だから赤ちゃんに戻って、もう一度すべての愛情を自分に注いでもらいたいと思ってしまうわけです。

ママ・パパはあなたの気持ちをちゃんとわかっているよと、共感を示す言葉をかけてあげることが大切なのです。また、子どもはほめられることが大好き。ほめてもらえそうな行動は喜んでします。ですから、子どもに「お手伝いをしてもらう」という形で声かけすることが有効です。この時、ママと「一緒にやろう」と誘ってあげると抵抗感がなくなり、進んでお手伝いをしてくれるようになります。

まずは焦らず、共感してあげる

私自身もそうだったのですが、子どもは妹や弟ができるとヤキモチを焼きがちです。そこでお兄ちゃんだから、お姉ちゃんだから、と急に大人扱いしがちですが、子どもは急に大人にはなれないもの。あんまり焦らないで。

親と一緒にいたい気持ちをくんであげ、長子の居場所を作ってあげることがポイント。親にかまってほしい気持ちは、そっと共感してあげると、下の子に対するやっかみになりにくいです。自分だけにかまってほしい場合は、いったん相手してから、徐々にフェイドアウトしていくのも効果的です。

【もっとやる気にさせる応用フレーズ】
・エリちゃんも甘えたいよね。一緒に妹ちゃんを寝かしつけるのを手伝ってくれると嬉しいな
・じゃあ1分だけお話しようか