「もうお姉ちゃんなんだから」は逆効果? 子どものやる気を引き出す会話術
<解決策>子どもがお風呂に入りたくなる「動機」を考える
人間には2つの「フェイス」があります。フェイスというのは、簡単に言うと、「欲求」のことです。
1つめは、ほめられたい、好かれたいという欲求で、「ポジティブ・フェイス」といいます。
2つめが、人に命令されたくない、非難されたくないという欲求で、「ネガティブ・フェイス」と呼ばれます。コミュニケーションでは、これらのフェイスを脅かす言動をできるだけ避けるというのが鉄則です。
おすすめフレーズのように、命令口調ではなく、「パパが寂しいから一緒に入ってくれると嬉しい」という言い方に変えることがポイントです。自分が大好きなパパやママに喜んでもらえると、脳の報酬系が働き、「快楽」となります。気持ちいいことは、繰り返したくなるのが本能ですから、それが強力な動機づけになるのです。
子どもが言うことを聞いてくれたら、おおげさなくらいほめてあげると効果が上がるでしょう。さらに、「お風呂に入ってさっぱりすると、気持ちいいよ」とか、「お風呂で一緒にお人形で遊ぼうか」などとお子さんのメリットになる言葉を入れてあげると、内発的動機づけになって、自然とやる気が上がります。
子どもに「しょうがないな」と思わせる
「ママorパパが寂しいから一緒に入ろう」と言ってあげると子どもながらに「しょうがないな」とお風呂に入る動機ができるようです。また、お風呂に入るメリット(体がさっぱりするなど)も具体的に教えてあげると、意欲が湧くようです。
遊びを途中で中断すると反感を買いやすいため、事前に「あと5分したら、お風呂入ろうね」と予告しておいて、ちゃんとその時間がたったところで声かけしています。うちではお風呂用のおもちゃを用意しています。それだけですが、喜んでお風呂に入ってくれます。
【もっとやる気にさせる応用フレーズ】
・あと3分したら、お風呂入ろうね
・お母さんがルリちゃんを洗ってあげるから、ルリちゃんはお人形を洗ってあげて
『子どもがやる気になる!「親のひとこと」言い換え辞典』(三笠書房)
3歳~6歳までの子を持つお父さん、お母さん300人にアンケートを行い、
「どのような声かけをすれば、子どもがやる気になるのか」を徹底調査。
親御さんが太鼓判を押したベスト50の声かけをご紹介します。